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2021年7月6日

12974:家庭内での事故による急性硬膜下血腫における眼底出血所見 – abusive head trauma (AHT)との比較検討から-

清澤のコメント:最近何回も言及している小児の急性硬膜下血種の話題で、藤原一枝先生たちが第49回日本小児神経外科学会で発表された演題の抄録を紹介します。このデータを含む一般向けの原稿を近々用意するように私も求められています。

  ーーー抄録ーーーー

西本 博、藤原一枝

目的:家庭内事故による急性硬膜下血種(IASDH)における眼底出血所見を明らかにすることを目的とした。

対象・方法:IASDHと診断した20例(自験例4例、他施設治療例4例、個別相談例12例)における広画角デジタル眼底カメラによる眼底出血所見を、AHT自験例11例との比較から検討した。眼底出血の程度評価にはVinchon の分類(Vinchon M.2010)を用いた。

結果:(1)IASDH20例中における眼底出血は、両側性出血17例、片側性出血2例、出血無し1例であり、AHT11例では、両側性出血10例、(91%)片側性出血1例であった。(2)眼底出血の程度(Vinchon分類)を両群で比較すると、IASDHでは、Grade1(mild)6例(30%)、Grade 2 (moderate)6例(40%)、Grade3 (severe) 6例(30%)であり、AHTでは、Grade2(moderate)1例(9%)、Grade3(severe)10例(91%)であった。(3)IASDHにおいて眼底出血の頻度とASDHの重症度との関連を見ると、、両者の間には相関が認められなかった。

結論:AHTではIASDHに比較して、より高度の眼底出血が前例に認められた。しかし、IASDHの眼底出血においては、本学会主導による前方視的多施設共同研究により明確にすることが正確なAHT診断のためには不可欠である。

Categorised in: 小児の眼科疾患