お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年5月12日

11872:小児の眼疾患を見逃さないために:根岸貴志先生Web講演会拝聴

小児の眼疾患を見逃さないために:根岸貴志先生Web講演会拝聴

東京医科歯科大学の大野京子教授が都内各大学の眼科主任教授に呼び掛けて比較的若い眼科医を対象にWeb講演会を始めています。医科歯科大学の教室の先生から連絡をいただいたので、前回の坪田先生のご講演に引き続き、今日は根岸貴志先生の講演を拝聴しました。ウイリス眼科病院(フィラデルフィア)のチーフラウンドのような勉強会が日本にも根付いてきたようです。

弱視の頻度は母集団でずいぶん違うのですが、0.4から4.8%(日本では0.5%)なのだそうです。確かにその程度だろうとは思いますが、もし指名されたら答えられないところでした。弱視には1、形態覚遮断弱視、2、斜視弱視、3、屈折性弱視、4、不同視弱視があります。不同視弱視を起こす屈折値の左右差はAAOにガイドラインがある(下表)そうです。スポットビジョンスクリーナーは有用ですが、広い陽性域を示すので、異常として小児科などから紹介される場合には眼科での再評価が大切です。乱視ではスケールオーバー値がほぼ危険領域なのだそうです。弱視治療は省略。

眼位の異常には、ずれる方向により内、外、上下、そして回旋方向のずれがあります。回旋方向の眼球運動の誘発は首を左右に傾けることで可能です。特に先天性上斜筋麻痺ではその動きで一方の眼球が上にずれるので診断に役立つと説明していました。(下の記事は同じことを書いた私の最近の記述)

先天性に属すものに乳児内斜視(6か月以内)、先天性上斜筋麻痺が、そして後天性斜視には急性内斜視、廃用性外斜視、その他(外傷、筋無力症、脳神経障害他)がある。

時間によって、恒常性の斜視と、意識すると合わせられる斜位に分けられる。間欠性外斜視はこの2つが混ざった状態。

眼球運動制限によって共動性斜視と、非共動性斜視を分ける。

患者が困る事には見え方、見られ方の問題があり、斜視では社会的に不利益な扱いを受ける傾向もなくはない。

斜視治療には内科的な訓練とプリズム治療があり、外科的な手術とボトックス治療がある。実際的な患者の負担を軽くするのは手術である。

◎小児眼科疾患:小児が来院したら怖がらせない、わからないことはしない、顔に触らないなどが注意点。

一見先天緑内障のように見えた網膜芽細胞腫の例の提示。小児眼科は成人の各サブスペシャリティーの知識を要する。

メッセージ:寄り道できるなら寄り道もしてみよう。早くン専門をきめればより高くに至ることができるかもしれないが、それ以外がおろそかになってしまうかもしれないとのことでした。

Categorised in: 小児の眼科疾患