お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年1月10日

11428:近視進行予防を対象としたアトロピン硫酸塩点眼薬を参天製薬が開発中:

清澤のコメント:保険対象薬ではないので当医院ではまだ使ってはいないが、 アトロピン が近視進行予防の薬剤として注目されている。そのアトロピン点眼液の開発が参天製薬などにより進められているという。

     --記事抜粋---

プレスリリース「DE-127 の軽度・中等度の近視を対象とした 第Ⅱ相臨床試験の速報」によれば、2019 年 12 月 、DE-127(一般名:アトロピン硫酸塩)の安全性と有効性を評価したアジアでの第Ⅱ 相臨床試験(APPLE)において主要評価項目を達成した。同試験は、 DE-127 の安全性と有効性の評価を目的として実施しており、主要評価項目は、投与 12 カ月時点 の他覚的等価球面度数(屈折度数)の変化。

試験期間を通じて重篤な有害事象は認められなかった。 DE-127は、参天製薬とシンガポールの国立眼科・視覚研究所であるシンガポールアイリサーチイ ンスティテュート(以下 SERI)が共同開発している新製剤。

治験医師である、SERI Senior Scientific Advisor の Donald Tan 医師は:「SERI と参天製薬との、アトロピン新製剤の臨床試験が適切かつ確実に実施さ れたことを大変嬉しく思う。また、現在進行中の SERI と参天製薬とのコラボレーションが、 世界中の患者さんに新たな価値を提供できる可能性を示すことができたと考えている」 と述べた。

参天製薬は、同試験および日本における第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施している。今後、日本およびアジ アで製造販売申請を行う予定。

  DE-127(一般名:アトロピン硫酸塩)は、近視の進行を抑制するムスカリン受容体拮抗薬である。本開発品は、日本およびアジアにて臨床研究を実施している。

 APPLE Study について:APPLE Study は、無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間試験で、軽度から中程度の近視を有する 6 歳から 11 歳の患者さんを対象に、DE-127 の安全性と有効性を評価する目的で実施された。同試験へは、シンガポール の 2 つの医療機関において計 100 名の患者さんが参加され、2019 年 9 月に 12 カ月間の投与が完了しました。

近視について: 目に入ってきた光線は、角膜と水晶体を通り、屈折して網膜に像が写し出される。近視とは、無調節状態で目に入った 光線が網膜より前で像を結ぶ状態を指し、眼球が前後方向に延びることが主な原因と考えられている。近視の程度は等 価球面度数(単位:ジオプトリー(D))で表され、International Myopia Institute による分類では、-0.5D 以下を近視、-6.0D 以下を強度近視と定義されている。強度近視の患者さんでは、失明に至る合併症のリスクが高いことが報告されている。

 近視は一般的に眼鏡やコンタクトレンズ等で矯正されます。また、近視の進行を抑えるための点眼液、コンタクトレンズ、オ ルソケラトロジーなどが開発段階にあり、様々な臨床試験が行われています。

シンガポールアイリサーチインスティテュート(SERI)について: シンガポールアイリサーチインスティテュート(SERI)は、眼科領域および視力研究を目的としたシンガポールの国立研究所。1997 年の設立以来、SERI は 5 名からなる創立チームから、臨床医科学者、基礎研究者、リサーチフェロー、博士課程の学 生、サポートスタッフなど多岐にわたる 220 人の大きな組織に成長した。

関連記事: https://www.kiyosawa.or.jp/pediatric/53450.html/

Categorised in: 小児の眼科疾患