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2019年7月18日

10915:小児における傍乳頭状びまん性脈絡膜萎縮症は傍乳頭脈絡膜の極度菲薄化と関連する:論文紹介

清澤のコメント:医科歯科大同門会は2019.7.15に開催され、5題の一般演題のほか、上記論文に基づく受賞記念講演がなされました。今後も小児近視外来を横井先生が開始され、小児近視の研究も盛んに行われるそうです。その元論文を紹介します。

小児における傍乳頭状びまん性脈絡膜萎縮症は傍乳頭脈絡膜の極度菲薄化と関連する

抄録

目的:小児における分節性乳頭状びまん性脈絡膜萎縮症(PDCA)の形態学的特徴を分析すること。

方法:研究グループには、東京近視外来に参加した近視の子供(15歳以下)が含まれた。対照群は、人口ベースのGobi Desert Children Eye Study(GobiDCES)の参加者で構成された。眼底写真をPDCAの存在について調べ、脈絡膜厚(CT)をOCTによって測定した。

結果:研究グループはPDCA(平均年齢:9.4±3.7歳;平均屈折異常:-11.5±3.1ジオプター)の子供21人の41の眼を含み、GobiDCESは1463人の子供(年齢11.8±3.5歳)を含んでいた。研究グループでは、すべての眼が乳頭耳側脈絡膜の極端かつ急激な菲薄化を示したてい。中心窩の鼻側2500μmの所で、CTCAは、研究グループの31眼(76%)の眼で60μm未満であったが、PDCAの子供1名を除いて、GobiDCESの眼球で、その変化はなかった(0/1463)。

結論:小児における傍乳頭びまん性脈絡膜萎縮は、屈折異常と年齢を調整した後の中心窩下部脈絡膜の菲薄化に加えて、乳頭耳側領域における脈絡膜の部分的菲薄化と関連している。

本文の緒言:

「病理学的近視」は、近視性黄斑症や後部ブドウ球腫など、後眼底に発生する特定の近視に関連する合併症を特徴としている。

  東アジアの人口において、一般的な近視の有病率の増加と平行して、強度近視の有病率は著しく増加している。例を挙げれば、Morganらは最近のレビュー記事で、近視の頻度が高いほど強度近視の頻度が高くなるという傾向に注目しました。

 「強度近視」の罹患率の増加が「(後眼底におけるその特定の合併症の存在によって定義される)病的近視」の罹患率の増加を最終的に引き起こすかどうかは、これまで不明のままであった。

37.0±5.1歳(範囲は33-42歳)であった近視性黄斑症の徴候を有する成人患者の35眼に関する最近の縦断的研究において、35の眼のうち29眼(83%)は、乳頭周囲にびまん性脈絡膜萎縮症(PDCA)を示した。その平均眼軸長は27.8±1.2 mm(範囲は25.5-29.7 mm)で、初回来診時(年齢は10.5±2.6歳でその範囲は5 – 15歳)。結果は、PDCAが一時的な領域に限定されることを示したこの研究は、軸性近視の小児におけるPDCAの存在が、成人期に最終的に病的近視を発症するバイオマーカーになる可能性があることを示唆しています。

それ以前の後ろ向き縦断研究は、光コヒーレンストモグラフィー(OCT)がまだ利用できなかった25年以上前に始まって以来、今までには検眼鏡的検査でしか定義されていなかった小児におけるPDCAの解剖学的所見について知ることが興味深いので – 本研究を実施した。 OCTを使用して、第3次の紹介施設である強度近視外来に通う小児で検出されたPDCAの形態学的特徴を調べた。我々はさらにPDCAのある小児の病院ベースの研究グループと研究参加者の人口ベースの募集に基づいて形成されたコントロールグループとのOCT所見を比較した。

2019年第34回東京医科歯科大学眼科教室同門会集談会 

2019年7月15日で受賞講演がなされた

この記事は:平成29年大塚任・所敬学術奨励賞論文紹介です

原著の表題ほか:Tae Yokoi; Dan Zhu; Hong Sheng Bi; Jost B. Jonas; Rahul A. Jonas; Natsuko Nagaoka; Muka Moriyama; Takeshi Yoshida; Kyoko Ohno-Matsui 、Parapapillary Diffuse Choroidal Atrophy in Children Is Associated With Extreme Thinning of Parapapillary Choroid. Investigative Ophthalmology & Visual Science 58, 901-906. 2017,  doi:10.1167/iovs.16-20652  

注:特別講演:糖尿病と糖尿病の治療戦略 山下英俊先生は先日記事にしたので今回は省略です。

下記のビデオは上記論文の内容理解のために引用したもので、米国の動画です。近視部分から走るようにしてあります。

Categorised in: 小児の眼科疾患