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2019年7月3日

10875:ディスレクシアdyslexia(読字障害)とは

神経眼科医清澤のコメント:文章を読み取り理解する能力が劣るという状態をディスレクシアと呼びます。それらしき患者さんと話す機会がありました。医学的対応というよりは、むしろ教育学的な対応を探すべきケースかもしれません。そこで、本日はこのディスレクシアとは、という事で調査してみました。「一般社団法人日本ディスレクシア協会」のHP(2019-05-01)を主に参照しました。

【対象とする子どもや青年】

子どもの発達障害のひとつ、学習障害のうち、読みにつまずきがある結果書くことにも困難さがある子どもや、成長して青年になった方を含む。高次脳機能障害の成人(交通事故や脳血管障害などの結果、失読症となった人)は含まない。

【幼児期から青年期の読み書き等の状況】

通常、会話(話し言葉の理解や表現)は普通にでき、知的にも標準域にありながら、文字情報の処理(読み書き)がうまくいかない状態を指す。

彼らは、幼児期、文字に関心がなかったり、絵本の読み聞かせは好きなのに自分では読もうとしなかったり、という傾向がある。就学期では、文字が覚えられず、たどたどしい読み方が続き、読み飛ばしや勝手読みが多く、話せば理解できるのに自分で読んで文字から理解することが難しい状況を示す。

学年レベルの文章の読みにつまずき、書くこと、とくに、特殊音節の読み誤りが目立つ。また、漢字では、次に来る文字によって読みも書きも異なるため、読み書きが難しい。努力してもうまくいかず、知的能力が高いと怠けているからだと判断され、つらくなり、無気力になる場合もある。日本は、ディスレクシアの認知という面で遅れている。

【ディスレクシアの定義と診断基準】

国際ディスレクシア協会International Dyslexia Association (通称、IDA http://www.interdys.org ) の定義(2003年)、箇条書き要点。

・神経生物学的要因による特異的学習障害である

・知的能力や教育に見合わない読みの困難さがある

・単語認識の不正確さ・流暢性の困難さがある(すらすら読めない状態)

・デコーディング能力の障害がみられる(文字や文字列を音声に変える作業が遅く、間違いが多い)。

・綴り(書字)の弱さも音韻認識の障害の結果で併存する。

医学の診断基準では、ディスレクシアという診断名は使われない。

◎米国精神医学会の診断基準DSM-5(2013)

特異的学習障害Specific Learning Disorderのうち、読み障害を伴う場合として下記の項目があげられる。更に標準化された検査を用いて、重症度も記載する。ディスレクシアという用語も代替用語として認めている。

・単語の読みの正確さの障害

・読み速度と流暢性の障害

・読解の障害

◎WHO(世界保健機構)の診断基準ICD-10

〇特異的読字障害Specific Reading Disorder

・読みの到達度が知能・年齢・教育からの期待値より低い

・読みの理解力、読みによる単語認知、デコーディングに困難さが見られる

・読みを必要とする課題の困難さ、綴字(書字)障害の併存、言語の遅れの既往があることもある。

【ディスレクシアの指導と支援】

ディスレクシアの場合は、他の認知発達の特徴による読み書きのつまずきとは異なる対処や指導が必要。簡易スクリーニング検査ELC(Easy Literacy Check)あり。

また、ディスレクシアは、ADHD(注意欠陥多動性障害)や自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群など)にも併存していることがある。算数のLDが併存していることもよくある。行動面や対人面のみでなく、ディスレクシア併存例ではディスレクシアへの対処を考えなくてはならない。

【家庭でできる支援】略

このアニメーションは、失読症の子供たちが直面している本当の課題を明らかにしながら、若い観客の間の誤解を先取りし、その長所と可能性も認識しています。

補助的な教育リソースはここで見つけることができます:http://bit.ly/2ovAKnw

ディスレクシアの人々を支援し、「ディスレクシアの見方を変える」ことを奨励するために、dysflex.ioモバイルの最初のWebサイトと並んでDfEからの資金提供を受けて、英国ディスレクシア協会によって作成されました。アニメーションはStudio Tintoによって作成されました。

Categorised in: 小児の眼科疾患