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2019年6月18日

10833:眼瞼の類皮嚢胞:デルモイド Dermoid cyst

瞼の外側の端でやや上の部分に小豆大のふくらみのある小児の相談を受けました。霰粒腫の様にも見えますが、手触りはやや硬く、熱感や発赤は有りません。デルモイドシスト(類皮嚢胞)です。

これは、頭部の骨の継ぎ目の上に出来やすく、全く良性の腫瘤であり、必要に応じて切除がなされます。

135, 乳児の眼瞼皮下腫瘍(デルモイド、類皮嚢腫)

乳児の眼瞼皮下腫瘍

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眼の周りに出来る腫瘍を総称して眼窩腫瘍と呼びます。その腫瘍がごく浅い皮膚の近くのものですと皮下のしこりとして見つかることがあります。

眼窩腫瘍の治療は、其の原因によって各々異なります。良性ですぐに切除を必要としないと判断されば、外来で定期的に経過を観察したりすることもあります。

また、本人や家族が切除を希望し、しかも其の切除を技術的に安全に行うことが可能であれば、腫瘍の切除を計画することがあります。

また、浸潤した悪性のもので安全で完全な切除が困難で有れば、放射線を掛ける治療を計画する場合も有ります。またリンパ腫のように薬物療法が特に有効なものであれば、ステロイドや抗腫瘍剤などの薬物療法を計画したりもします。

このように、眼窩腫瘍の治療法は様々です。

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今回は、“出生直後から片方の眼瞼の皮下に小豆大の腫瘤を触れた1歳の子供”で考えられる病気を挙げ其の説明をして見ます。

眼窩腫瘍には其の発生の時期によって出生時または小児期に見られるものと成人になって見られるものがあります。

このうち、今日の話題は過誤腫や類皮嚢胞などの“眼窩に出来る嚢胞状の病変”です。“眼窩に出来る嚢胞状の病変“を簡単に述べます。

dermoid cyst(病名)類皮嚢腫, 類皮嚢胞, 皮様嚢腫, 類皮嚢胞腫

デルモイド

またはepidermoid cystなどと呼ばれます。

(デルモイドの図の出典)

眼窩に出来る嚢胞状の病変には、様々なものがありますが、共通の特徴は腫瘤の内面が細胞で覆われていて、其の袋の中にものが溜まった構造を持っていることです。簡単に説明しますと、その中に溜まっているのは周りの細胞が作った垢のようなものです。

嚢胞状の病変の最も代表的なのがデルモイドシスト(類皮胞胞)で眉や眉毛の辺りに出来ます。その中には血液や垢が溜まっています。

この腫瘍は眼窩の全腫瘤の1-2%を占めます。診断には超音波断層画像やCTなどが用いられます。この腫瘍では、腫瘤が成長せず静かで有れば、定期的観察でもよいとされています。

しかし、腫瘍が大きくなって来たり、眼球を圧迫して乱視を起こすなら、(其の多くは表在性なので)皮膚表面からの全摘出が良いでしょう。

Categorised in: 小児の眼科疾患