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2019年6月2日

10767:無虹彩(アニリディア、aniridia)とは、

無虹彩(アニリディア、aniridia)

清澤のコメント:先天性の無虹彩については先にこのブログでも取り上げてあり、

先天無虹彩(日本小児眼科学会ページ)では、全体の2/3は常染色体優性遺伝で、1/3は散発性に発症します。 PAX6という眼の組織形成にかかわる遺伝子の変異が関係しているため、無虹彩の他にも種々の合併症が起こることがあります。 散発性の場合は約20~30%に腎臓の腫瘍や泌尿器生殖器異常、精神発達遅滞を伴います、と説明されています。もう少し詳しく、時間的にも新しい解説を探し、Medscape (著者: Michael Ross, MD; 編集長: Hampton Roy, Sr, MD)に適切な記載を見つけましたので、加筆しつつ翻訳いたします。下記の各項目の各々についてチェックしながら評価し、経過観察と管理をするのが良さそうです。身体障害者としての指定の可否も検討できるでしょう。

  ―――https://emedicine.medscape.com/article/1208379-overview―――

無虹彩; (更新:2017年9月8日)

 背景:無虹彩症は、先天性、遺伝性、両側性で極端な形態の虹彩形成不全であり、他の眼の欠陥と関連している可能性があります。これは、虹彩が表面的な臨床検査では存在しないように見える究極形態の虹彩形成不全を説明します。しかしながら、隅角鏡は虹彩根の存在を示します。無虹彩症は、虹彩の発達における単なる欠陥ではなく、黄斑および視神経の低形成、白内障、ならびに視力の低下および眼振の原因となる他の異常である角膜の変化を伴う眼の全体的な疾患です。視力は一般的に低いですが、それは虹彩低形成の程度とは無関係です。緑内障は、経時的にさらなる視力喪失を引き起こす二次的な問題です。

無虹彩症の患者は通常、網膜の中心窩反射を欠いており、黄斑の発達が不良であることを示しています。視神経の真の形成不全も起こり得ます。これらの患者では全員、個々の問題を個別に管理する必要があります。視力の低さと眼振のために、弱視補助具は非常に役に立ちます。新しい問題、特に緑内障、水晶体(白内障)、および全身性の問題を早期に発見するには、定期的な生涯にわたる継続的診療が必要です。この状態は優性遺伝があるため、適切な遺伝カウンセリングを受けるべきです。

無虹彩症は下の画像に示されています。

血管侵入と角膜混濁を伴う無虹彩(原典参照) 

臨床症状:以下のリストを見てください。

◎アニリディア単独

◎全身性欠陥に関連した無虹彩症

・ウィルムス腫瘍(症例の20%、腎臓の腫瘍)

・尿生殖器の異常

・精神遅滞

◎眼の欠陥と関連した無虹彩症

・白皮症

・異所性レンズ(レンズエクトピア 50%)

・自然に起きるレンズ脱臼

・若年性角膜輪状混濁Arcus juvenilis

・円錐角膜

・白内障(50〜85%)

・緑内障(30〜50%)

・眼振

・斜視

・視神経低形成(75%)

Aniridia

Updated: Sep 08, 2017

Author: Michael Ross, MD; Chief Editor: Hampton Roy, Sr, MDから抄出

次に動画です;無虹彩の日の宣伝ビデオです。

Categorised in: 小児の眼科疾患