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2017年5月18日

8852:「小児緑内障」に初の診断基準:記事紹介

「小児緑内障」に初の診断基準 緑内障診療ガイドラインが今秋改訂
学会レポート | 2017.05.10 07:10

眼科医清澤のコメント:
記事の概要は、ガイドライン改訂版の「小児緑内障」に関する変更点は、欧州緑内障学会(European Glaucoma Society;EGS)が2014年に発行した「小児緑内障の分類と診断基準」に準拠。
小児緑内障を、「原発小児緑内障」と「続発小児緑内障」に二分。  
原発小児緑内障を発症時期によって「原発先天緑内障」と「若年開放隅角緑内障」に分ける。
「続発小児緑内障」については、①先天眼形成異常に関連した緑内障、②先天全身疾患に関連した緑内障、③後天要因による緑内障、④白内障術後の緑内障に分ける。

ーー記事の引用ーー
日本緑内障学会が作成している『緑内障診療ガイドライン』が4年ぶりに改訂されることとなり、現在その改訂作業が進められている。第121回日本眼科学会(4月6~9日)では、金沢大学眼科学教授でガイドライン委員会副委員長の杉山和久氏が、同ガイドライン改訂版(案)の特に「小児緑内障」に関する変更点を報告した。
1705006_tab 日本緑内障学会が作成している『緑内障診療ガイドライン』が4年ぶりに改訂されることとなり、現在その改訂作業が進められている。
第121回日本眼科学会(4月6~9日)では、金沢大学眼科学教授でガイドライン委員会副委員長の杉山和久氏が、同ガイドライン改訂版(案)の特に「小児緑内障」に関する変更点を報告した。

国際的に通用する分類、診断基準に  
日本緑内障学会が2003年に作成した『緑内障診療ガイドライン』(初版)は2006年に第2版として改訂され、2013年には第3版が作成され今に至る。  第3版が刊行された当時、「発達緑内障」と呼ばれる小児の緑内障については、診断基準がなかった。小児緑内障に対しては、早期の診断と治療が重要であるが、それらが遅れると、重篤な視機能障害が患者の生涯にわたる場合があるという。  しかし2013年7月に、世界緑内障連盟 (World Glaucoma Association;WGA) が「小児緑内障のコンセンサス会議」で提言を行い、その提言をほぼ踏襲する形で欧州緑内障学会(European Glaucoma Society;EGS)が2014年に「小児緑内障の分類と診断基準」を発行した。  
そこで日本緑内障学会でも現在、国際的な診断基準と分類に整合性を取るべく、緑内障診療ガイドラインの改訂作業を進めている。

◎「続発小児緑内障」を新たに盛り込む  現行の日本の『緑内障診療ガイドライン第3版』では、隅角形成異常に起因する緑内障は「発達緑内障」と呼び、さらにその発達緑内障が①早発型発達緑内障(先天異常が隅角に限局する病型)②遅発型発達緑内障(隅角形成異常の程度が軽いため発達が遅れる)③他の先天異常を伴う発達緑内障―に分類されている。  

杉山氏によると、改訂版では「発達緑内障」という言葉はなくなり、小児緑内障は大きく「原発小児緑内障」と「続発小児緑内障」に二分されることになった。

原発小児緑内障はいわゆる従来の発達緑内障であるが、発症時期によってさらに「原発先天緑内障」と「若年開放隅角緑内障」に分けられる。それぞれ、従来のガイドラインの早発型発達緑内障、遅発型発達緑内障に相当する。原発先天緑内障については、発症頻度は日本人では10万人に1人であり、生後1年以内の発症が約80%と報告されている。  

また新たに加わった「続発小児緑内障」については、①先天眼形成異常に関連した緑内障②先天全身疾患に関連した緑内障③後天要因による緑内障④白内障術後の緑内障―に分けられる。

③の後天要因の代表例はぶどう膜炎、外傷、ステロイド、腫瘍、未熟児網膜症である。また④については、小児では白内障術後に20%以上で認められており、その頻度の高さが非常に問題となっているという。

診断基準については、WGAによる診断基準が採用された(表)。

表.WGAによる小児緑内障の診断基準1705006_tab


Categorised in: 小児の眼科疾患