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2021年5月5日

12835:難治性視神経炎治療克服を目指した橋渡し研究:日本眼科学会シンポジウム11聴講記

座長 奥英弘、敷島敬吾 

アクアポリン4陽性視神経症、MOG抗体視神経炎、LEBER病

植木智志 新潟大学 抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎の治療:維持療法と新たに期待される治療薬 アクアポリンは水分子を通すチャネル。アストロサイトに局在する。抗アクアポリン4によりアストロサイトが破壊される。典型的視神経炎を定義し、非典型的視神経炎が定義された。多くがNMOに関連した視神経炎に相当する。女性、高齢、再発が多い、抗核抗体などの合併も見られた。ステロイドパルスでは半数で結果が悪い。それなら抗アクアポリン4視神経炎を疑い、再発に備える。

AQP4抗体が視神経脊髄炎のマーカー。NMOSDの診断基準が出来た。①視神経炎や脊髄炎の核症状がある ②AQP4を持つ ③サルコイド、悪性腫瘍、感染などの除外ができる:(Wingerchuk et al. Neurology. 2015;85(2):177-89.)神経画像の紹介。

急性期の治療、ステロイドパルスまたは血漿交換がもとで、それに免疫グロブリン大量点滴が加わった。ダブルブラインドはむつかしい。

慢性期の治療:ファーストライン;アザチオプリンなどと。ステロイドにアザチオプリンが行われる

維持療法;プレドニン維持療法を加えると再発は少ない。陽性22例を維持有り無しで分けて予後を分析。維持療法をした方が予後は良い。(投稿中)

サイトカインが再発に関与する。インターロイキン15モデルもある。抗AQP4に補体を混ぜてモデルができる。血液脳関門の破綻にIL6が関与しているから、IL6をターゲットとした抗体が治療に有効である。IL6リセプターリサイクリング抗体のサトリズマブが再発を減らす。これには2つのさくらスカイ試験とさくらスター試験がある。抗補体C5抗体であるエクリズマブも使える。

毛塚剛司:抗MOG抗体視神経炎 ベンチからベッドサイドへ、

視神経炎には多発硬化症、NMOSDと抗MOG抗体視神経症があり、さらにサルコイド、や感染症(結核など)によるものがある。げっ歯類でモデルから。(Kezuka 2011 J Biomed biotech  DOI: 10.1155 / 2011/294046)オリゴデンドロサイトが標的の動物実験の説明(視神経炎 ―免疫学的アプローチによる病態の解明と新規治療法の開発― 毛塚剛司 日眼会誌. 117 (3): 270-292, 2013)。次に、人における症例の報告(DOI: 10.3109/01658107.2015.1072726) 神経眼科学会の研究では抗MOG抗体陽性例が10.2%、 AQP4は12.4%、ダブル陽性0.2%、ダブルネガティブ77,2%MSは4%だった。(Ophthalmology 2018) 年齢分布、性別分布。後療法の例示。後療法:コルチコステロイド、アザチオプリン、シクロスポリンがある。抗MOG抗体視神経炎の治療のストラテジーのサマリー。

上田かおり神戸大、IPs細胞を用いたLeber視神経症の病態解明

男性の浸透率が高い。ミトコンドリア遺伝子変異。アポトーシスを誘発する。ある程度の年齢で発症する。タバコや酒も誘因となる。末梢血からラインを得る。低酸素がきっかけとなるようだ。ミトコンドリアコピー数が酸素濃度に従って変わるか?低酸素では嫌気性退社へのシフトが起きる。レーベル病の血管変化では非炎症的な血管拡張。NOに注目する。マイトファジーも関与。回復がある理由の説明も必要である。

◎横井匡 国立成育医療研究センター

レーベル病の人の皮膚細胞からIPs細胞を得て、それを網膜神経節細胞に分化させる、そこに盛られた細胞死はネクローシスのように見えたが、実はアポトーシスであった。このアポトーシスを抑制する作用を持つ薬剤のスクリーニングを進める。イデベノンは有効である候補である。

Categorised in: 神経眼科