清澤のコメント:このところビジュアルスノウの患者さんの来院が多かったので、患者さんに聞いてみました。答えは「ザ 世界仰天ニュース」が話題に取り上げたからだったそうです。私のこのホームページの来訪者数もこの火曜から水曜にかけて爆発的に伸びました。(追記:後で本人に伺ったら、東京医科歯科大学神経眼科グループのメンバーで三島総合病院眼科診療部長の鈴木先生が監修を手伝われていたそうです。)
---番組ホームページから引用----
2020.09.08 公開
10年以上、ある症状に悩み続ける女性から投稿が。
大学を卒業後、看護師として働いていたいづみさん。
5年前に結婚、長女を出産し、幸せな時を過ごしていたのだが彼女にある症状が。
視界の中に大量の光の粒…一体これは何なのか?
実は、中学3年生の時…毎日遅くまで受験勉強。
その疲れのせいか、なかなか寝付けずにいた。
すると、視界に光る点が…だがそれほど支障がなかったので、あまり気にしていなかった。
その日以降も、謎の点は見えた。
母はかなりの心配性だったので彼女は家族にこの事を言わなかった。
やがて、この症状について色々わかってくる。
暗い場所にいた方が粒が激しく見えたので寝る時は明かりをつけるようになった。
また、コンタクトレンズをしている時より裸眼の方が症状が強く出たので、寝る直前までつけていた。
多少の不便はあったが、生活はできていたためそのままにしてきた彼女。
それから10年後…最近になって、症状はひどくなっていた。
明るいところでも光の粒の量が多くなり、まるで砂嵐のように見える。
そうなると日常生活にも影響が…柄のない無地の壁やシーツなどを見ると点が激しくなる。
職場の病院では、かなりひどく症状が出た。
やがて人と話をしている最中も砂嵐で顔が見えづらくなり…気が散り、ストレスも溜まった。
中でも特に困ったのが文字を読む時。
砂嵐が邪魔で集中できず、紙や定規などで読む行以外を隠し、なんとか読んでいた。
相変わらず暗闇では症状が目立ち、危険なので夜の運転は諦めた。
これほど生活に支障が出るとは…心配になった彼女は、コンタクトレンズの定期検診で通っていた眼科で、医師に相談してみた。
しかし目に異常は見つからず、紹介された神経内科で精密検査を受けたが脳にも異常は見つからなかった。
夫にも相談したが、なかなか理解してはもらえない。
もしも、このまま砂嵐が増え続けたら…いつか視界全てが覆われ、愛する我が子の姿も見えなくなるかもしれない…。
そんな不安にかられ、大きな病院へ向かったいづみさん。
そこで、ついに原因が判明する!
検査の結果…彼女は「Visual Snow」という診断を受けたのだ!
「Visual Snow(ビジュアルスノー)」とは『視界砂嵐症候群』とも呼ばれ、視野の一部、または全体に白い点、または黒い点が見える視覚障害のこと。
実際、患者はかつてのテレビの砂嵐のように、視界に「雪」のようなものが見えると言われ、明るい場所より暗い場所でより強く症状が現れることが多いと報告されている。
緑内障やてんかんの薬で症状が軽減できることもあると言われているが、確立された治療法まだない。
それでも失明につながる病気ではないと言われ、いづみさんは安堵した。
しかし、年々症状は酷くなっているので、不安と闘いながら生活をしているという。
1日でも早く、治療法が見つかることを彼女は願っている。
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