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2020年11月9日

12420:調光レンズによって羞明が軽減した片眼性Visual snowの一例(日本神経眼科学会提出演題紹介)

清澤のコメント:今回の学会はネット配信ということで、このポスター演題もネットで見てくださいということになりました。通常は両眼に現れる疾患であるビジュアルスノウが、片眼の弱視に関連して片目に現れたというまれな例です。この学会では当医院関連が3演題ありました。①上記演題のほかに、②鈴木幸久が筆頭演者でビジュアルスノウのコントラスト感度変化を、又、③かずきれいこが筆頭演者で、薄型テープによる眼瞼痙攣の治療を発表しました。

①小町 祐子、鈴木幸久、清澤源弘 調光レンズによって羞明が軽減した片眼性Visual snowの一例 :

【症例】20代女性.幼少期,右眼の不同視弱視に対して近医にて健眼遮閉治療を開始したところ,右眼視野に砂嵐様のものを自覚するようになった.視力は,右(0.3×+5.0D=cyl-0.5DAx140°),左(1.2×+0.75D=cyl-0.75D Ax90°)であった.羞明,残像現象,暗所での見えづらさなどの症状もあり,片眼性visual snow (VS) 所見と考えられた.羞明感については,左右差はあるものの両眼に訴えていた.コントラスト感度(CSF)は明所,薄暮,暗所視いずれも健眼に対し患眼で低下がみられ,暗所視,高周波,グレアonの条件下で著明であった.通常のコンタクトレンズ(CL)による矯正には強い違和感を訴えた.日常視における羞明に対し両眼にplaneの調光CLを試行したところ,健眼のCSFにはほぼ変化が見られなかった一方,弱視眼では明所視,高周波でのさらなる低下が認められた.自覚的には羞明感の改善がみられた.しかし,屈折矯正値を入れた調光CL下では両眼視の違和感とともに羞明感が残存した.

【考察】調光CLにより弱視眼のCSFが低下し,羞明感の改善がみられた.弱視眼の調光による感度低下の機序は不明だが,屈折矯正に対しても違和感の訴えがあることから,弱視眼の高周波成分が抑制されたことにより感覚過敏の低減に寄与し,羞明の改善につながった可能性が考えられた.

Categorised in: 神経眼科