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2020年5月17日

11889:一時的な散瞳発作:眼筋麻痺性片頭痛?

TMさんからの質問

先日片方の目が光で焦点が合わなくなり救急車を呼び病院に行きました。救急隊員によると左目が散大しているとのことでした。数十分程で症状はおさまったのですが、念の為頭部CT他血液検査では異常なしでした。後日眼科で診察したら閃輝暗点ではということでした。ただ瞳孔散大はあまりきかないということでした。こちらの病院ではアディー緊張性瞳孔というものあるようですが、閃輝暗点なのでしょうか?今は症状はありませんが、いつまた起こるか不安でしかたありません。50代女性ですが、気をつけることや、1年に頻度がどれくらいあるのかわかりましたら教えていただけますでしょうか?

清澤眼科医院の見解

TMさん 片方の目の縮瞳が麻痺して約一時間で戻ったという事ですね。

①縮瞳を維持するにに必要な副交感神経線維は動眼神経の一部なのですが、脳動脈瘤や虚血などによる動眼神経麻痺であれば、眼瞼下垂と眼球の上下及び内転も同時に侵されるはずですし、持続も3か月ほど続くはずなので虚血や圧迫など一般的な理由による動眼神経麻痺は除外したとしましょう。

②このほかに縮瞳をさせる筋とピントを合わせる毛様体筋が同時に麻痺するものにアディ―緊張性瞳孔(アディ―症候群:目に入る副交感神経の麻痺症状)がありますが、これも一時間程度では回復しないでしょう。

③眼科検査で使うミドリン点眼液を(誤って)片眼にさせばこのようなことも起き得るのですが、その可能性もないですね。

④眼筋麻痺性片頭痛なら短時間で回復することもあるでしょう。これは動眼神経に行く神経の血管が緊張して一時的に収縮したために貧血を起こして一時的に麻痺するものですが、これかもしれません。それならば眼瞼下垂や複視それに散瞳が起きることもあり得ます。片頭痛ですが頭痛は伴わなくてもよいです。一回だけのことも数回反復することもありうるでしょう。

⑤(閃輝暗点はこれに近い機能的で一時的な脳の血管攣縮で、視野欠損と中心暗点が中心症状となります。)

もし、受診下されば確認いたします。遠方であれば、県内の神経眼科相談医を日本神経眼科学会HPで探してみてください。

以前の記事に今回加筆しました


眼筋麻痺性片頭痛は:https://www.kiyosawa.or.jp/nerve-cat/36575.html/ に詳しい解説があります。

Categorised in: 神経眼科