お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年3月31日

11705:アディ―緊張性瞳孔:突然左目が瞳孔散大しました。:医院への最新のQAです

ノキア さんからの質問

先日突然左目が瞳孔散大しました。救急で大学病院を受診し、頭部CTをとり眼科で眼底検査、眼圧検査異常なし、後日再度眼科で目のレントゲンとっても異常なしでした。緊急性はないので大丈夫と言われましたが、突然このようなことが起こると今後不安なので、何か他に調べる必要はないでしょうか?

清澤眼科医院の見解

ノキア さん: アディ―緊張性瞳孔を考えます。片方の眼球に入る副交感神経のマヒで、病巣は眼球の後方にある毛様神経節と考えられています。若い女性に多く、膝蓋腱反射の減弱や、瞳孔括約筋の部分的マヒに伴う瞳孔の虫様のうごめきが見られます。0.125%ピロカルピンをつけると、反対側には見られない縮瞳が30分で見られます。(でも、もし同側に眼瞼下垂が合併していれば動眼神経麻痺も除外が必要です。)

アディ―症候群:アディ―の緊張性瞳孔の項目(清澤眼科医院通信)をご覧ください。下記アドレスです。

このアディー症候群が回復するだろうかと言う質問を寄せられた患者さんがありましたのでこの疾患アディー症候群に関する眼科としての説明をいたします。

1、この疾患(アディー緊張性瞳孔)は眼球内の筋肉が麻痺する疾患で、特に原因が特になくおきるものです。それ以上に悪いことは普通おきません。

2、アディー緊張性瞳孔の80%は片眼におきますが、1年に4%の割合で反対側にも症状が現れ、その場合には両眼性の疾患になります。

3、アディー緊張性瞳孔は女性に多く、患者の70%が女性です。

4、アディー緊張性瞳孔は若い成人つまり20~40歳に多く見られます。

5、アディー緊張性瞳孔は瞳孔が大きく開き、(眼に光を当てたときに瞳が小さくなる)対光反応が消失します。

6、しかし、近くをじっくりと見つめさせると、瞳孔がゆっくりと収縮し(縮瞳)、この努力をとめるとゆっくりと散瞳状態に戻ります。

7、アディー緊張性瞳孔のほとんどの症例が調節の不完全な麻痺を起こして、遠くが見える眼鏡をかけた状態での近くのものに焦点を合わす機能(これを調節機能という)が障害されます。しかし、この症状は普通数ヶ月で消失します。

8、アディー緊張性瞳孔の虹彩括約筋は全体が麻痺するのではなく、区画性の麻痺を示します。

9、通常は反応を示さない0.125%の弱いピロカルピンの点眼に対して、瞳孔が縮む反応を示し、これが縮瞳剤への過敏性の獲得と言われます。(この特徴はAdie緊張瞳孔の診断に用いられます)

10、緊張性瞳孔の原因はほとんどの症例で不明ですが、免疫に関連した疾患などを背景に持つこともあります。障害部位は毛様体神経節または短後毛様体神経にあります。

11、この瞳孔異常反応(アディー緊張性瞳孔)が深部腱反射の消失したケースに合併して起きれば、Adie症候群(アディーしょうこうぐん)と呼ばれます。

Categorised in:

神経眼科

Categorised in: 神経眼科