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2020年1月18日

11445:随意眼振とは:意識的に作れる眼振です

Nさんからの質問箱への質問

 はじめまして。 都内在住の28歳女性です, 2012.3.26の【随意眼振】の記事(https://www.kiyosawa.or.jp/nerve-cat/38964.html/) を拝見させていただきました。 わたし自身も昔から随意的に眼振ができるようなのですが、特に視力低下やめまいといった症状がなければ放置していて問題ないものなのでしょうか? 近日、暗い場所に行くと眼の端に稲妻のような光が走るので、何か関係していて、長年放置してたのが悪かったのかどうかも不安でしたのでご相談させていただきました。 緊急性はないと思いますが、よろしくお願いします。

お答え:ちょっと内向きに目を寄せるのをきっかけに、自分で起こしたくて眼振を起こして見せられるのが随意眼振です。症状が随意眼振だけなら心配はありません。眼科医としてはむしろ「稲妻のような光」が気になります。光視症といいますが、網膜裂孔や、ガラス体による網膜への軽い牽引で起きる症状です。一度散瞳したうえでの眼底検査を受けておくことをお勧めします。眼振とは無関係です。

まず随意眼振の説明から:

①随意眼振とは(神経眼科学レビューマニュアルP77から)

a、急速で、低い振幅の水平性振り子様眼振;続けざまに起こる衝動性眼振

b、患者はこの形の眼振を続けることはできない(持続時間は30秒以内)

c、頻繁にみられる瞬目と閉瞼。

d、注視の方向を変えることにより眼振を瞬間的に中止することができる

e、ヒステリー患者、仮病で見られる。

②       随意眼振とは:   次に石川弘先生の神経眼科診療の手引きをみますと:

・随意に誘発と停止が可能な眼振である

・両眼共同性で、水平振り子様の急速な眼球振動を示す。

・高頻度(10Hz)、低振幅(5°)、持続時間は10から20秒がであることが特徴である

・正常人でも10%くらいに出現する

・神経学的所見に異常はない

・自覚的症状は動揺視である

・随伴症状として輻輳位、眼瞼の粗動、瞬目、顔面の緊張した表情があり、診断の参考になる。:と記載されています。

③           随意眼振voluntary nystagmusとは:上の動画と下の記述がNEJMの症例です:

53歳の女性は、幼児期から自発性眼振を発症することがありました。彼女は最初にドラマのクラスでこの能力を発見しました。そこで彼女は目を揺らすことで舞台恐怖症を克服できることを発見しました。これにより、彼女は観客を効果的に「一掃」することができました。

意図的に空間のある点に視線を固定した後、彼女は自発的な眼振を開始できました。これは、ビデオ眼球撮影で記録されました。この状態は、高周波数で低振幅の複数のサッカードで構成されています。

自発性眼振は、サッカードシステムの挙動を反映し、サッカード(に伴う視覚の)抑制も示します。これらの理由、および眼の不安定性に続発する動揺視のために、自発性眼振は、視覚環境の不鮮明化を引き起こします。文献のデータと一致して、この患者の眼振の平均周波数は10 Hzで、平均振幅は4度未満でした。特定の診断機能は、自発性眼振と病理学的眼振を区別します:眼振を開始するために必要な輻輳の努力、1分以上運動を維持できないこと、および付随する眼瞼のフラッターがあります。さらに、患者には、歩行運動失調やミオクローヌスなどの病的な眼振の他の小脳徴候はありませんでした。

Categorised in: 神経眼科