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2019年12月11日

11371:視覚認知機能および視覚性認知の障害とは

前回の聴覚情報処理障害と対応するものとして、視覚認知機能および視覚性認知の障害とはについて復習してみます。以前の記事では神経心理学的な障害を列挙しましたが、今回は概論となります。障害には欠落症状のほか過敏もあるようです。視界に始終雪が舞うというビジュアル・スノー(visual snow)との関連も考えられそうです。

視覚認知機能(http://cogniscale.jp/function/visual-perception/ などを参考に簡便にまとめました:)

視覚機能は、外界の情報を取り入れる入力系(視力、屈折、調節機能、眼球運動、両眼視機能など:眼科で評価される機能)と、形態、空間位置関係、動きなどを認識する機能、視覚情報を運動機能(読み、書き、目と手の協応など)情報を処理する視覚情報処理系へ伝える出力系からなる。視知覚認知機能は単独で発達するわけではなく初期感覚である固有受容覚、前庭覚、触覚などの情報と統合されながら発達する。

さらに細かい分類では、①両眼視、眼球運動、調節といった視機能、②視覚性注意、視知覚・視覚認知、視覚性記憶、図形構成などの視覚情報処理が含まれ、学習のつまずきの要因となることがある。

「視覚情報の刺激に弱い」という特徴は「視覚過敏」の特徴とも重なる。「自分にとって必要な情報」を取捨選択することが難しい。

実生活上の不便として「机の上での探し物」、「人混みの中での人探し」が苦手などを生ずる。

視覚性認知の障害とは

視覚認知に障害があると、失認や失読、見え方の変化などの症状が現れるが、物を見つけにくいという問題が指摘される。本人が症状に気付かない、認めないこともよくある。視覚認知能力は、目と手の協応(運筆が苦手、キャッチボールがうまくできない)などの問題も生む。LD児を含む様々な発達障害児では、「基本的視機能」と「視覚認知」の問題を鑑別し、適正な治療やリハビリテーションを行う必要がある。

視覚認知と学習障害(LD

学習障害(LD)が注目される中で、特に書字の困難(ディスレクシア)について様々な要因がわかってきた。

漢字書字の困難の背景要因の8つのタイプ(奥谷望ら):①視覚記銘力の困難、②図形構成力の困難、③書字の継次処理能力の困難、④手指の不器用さ、⑤全般的な知的機能の困難、⑥注意力の困難、⑦発達性読み書き障害の症状、⑧発達性Gerstmann症候群の症状

定型発達児に比べ、LD(学習障害)児を含む発達障害児では、正常域知能発達であっても眼科的疾患に起因しない眼球運動の問題の出現率が高く、それが認知能力や学習達成度の低下の原因となることが指摘されている。

視覚認知の問題によって漢字の書字に困難を抱える子どもの支援方法では、書字に対する苦手意識を考慮し、いくつかの手法が考案されている。それにはゲーム形式の学習法、漢字の構成要素を言語化して想起する手掛かりとする手法などがふくまれる。

視覚過敏

視覚は同時に大量の情報を受け取ることが出来、視覚過敏がある人はあたらしい場所や視界の変化を恐れる傾向があり、初めての行事や場所などの日常と異なる出来事があるとパニックになる場合がある。基本に視覚の過敏性と視覚認知や視覚記憶の良さがある。

Categorised in: 神経眼科