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2019年11月15日

11296:片方の目の前が暗くなる(網膜片頭痛):読売新聞の質問箱への私のお答え

本日の読売新聞(くらし12A、22ページ)に片方の目の前が暗くなるという中学3年生の子供さんについての質問に対するわたくしのお答えを掲載していただきました。

この質問は8月にいただき、間もなく返事をお送りしたものですが、多少端折った答えが掲載されましたので、このブログでは最初に提出した原稿を使ってお答えしてみたいと思います。

網膜片頭痛では「 視力低下を起こした側の頭痛も75%程度有ります。典型的な症状には:片眼の視力の完全な喪失(50%)、ぼやけた視力(20%)、暗点発生(13%)、部分的視力喪失(12%)、視力の増減(7%)があります。」という部分が割愛されました。

また、担当記者さんとのメールでの問答の中で追加して問われた点は、「血管の収縮なのかその後に続く拡張なのか?」という点です。片頭痛の予兆であるアウラもこの網膜片頭痛における一時的な視力低下も血管の機能的な収縮と血流低下で起きます。一方、いわゆる片頭痛の頭痛は、極度の血管収縮の後でその血管壁の平滑筋が疲労して血管壁が拡張伸展されてして起きる血管性の痛みです。その部分も割愛されています。

お答え:

答:網膜偏頭痛の可能性も
清澤源弘 清澤眼科医院院長(江東区)

症状を伺うと、脳ではなく眼球から視神経までの病変を考えます。中でも、最も有りそうなのが網膜偏頭痛です。偏頭痛は、機能的な脳血管の収縮で、一過性の機能低下を起こすのですが、これが眼の中で起こるとこのような片眼の一過性視力低下、視野欠損などが起きます。
それは5分から20分程度で起き、だんだんに症状が増強し、一時間程度で解消することが多いのです。その後に、視力低下を起こした側の頭痛も75%程度有ります。典型的な症状には:片眼の視力の完全な喪失(50%)、ぼやけた視力(20%)、暗点発生(13%)、部分的視力喪失(12%)、視力の増減(7%)があります。
片眼の視力低下を見た場合には、網膜偏頭痛に似た症状を示す血栓、脳卒中、下垂体腫瘍、網膜剥離などをまず完全に除外する必要があります。
網膜片頭痛は、ストレス、高血圧、喫煙などで誘発される傾向があります。特に、長時間のスクリーン凝視、過酷な照明下での作業、長距離運転なども誘因となります。
発症リスクには、片頭痛の病歴や家族歴、若い女性であることなどが有ります。
網膜片頭痛管理の要点は、発生してから発作を止めるのではなく、発作の予防が大切です。治療には、ストレス、睡眠不足、欠食、食物過敏症など、片頭痛を引き起こす行動を特定し、それを避けます。網膜片頭痛の視覚症状を緩和するには、目を休ませる、強い光を逃れる、スクリーン作業制限が含まれます。治網膜片頭痛を治療する薬は医師にご相談ください。

Categorised in: 神経眼科