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2019年10月6日

11145:紛らわしい眼球運動障害、城倉健先生:を聞きました。

紛らわしい眼球運動障害 横浜市立脳卒中・脊椎センター

城倉健先生:を聞きました。

(第6回神経眼科学会認定講習会)

清澤のコメント:聞いているときには相当部分まではすらすらとついて行けましたが、認定講習会の完成テストでは迷う設問が多かったです。もう一度ハンドアウトを見直したら相当に理解が深まりました。御著書も発注しました。このあたりは反復しての復習が必要という事ですね。

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纏め Take home message:

・単眼性内点制限は橋被蓋部病変、単眼の外転制限は末梢性外転神経麻痺を示唆

・滑車神経麻痺は多いが垂直性の複視が仰臥位で軽減したらスキュー変位の可能性

・瞳孔が保たれた動眼神経麻痺は糖尿病。下転まで保たれていたら中脳障害の可能性も。

・眼瞼下垂は眉の位置にも注意

・方向交代性背地性眼振は、交代に潜時があれば末梢性で、即時に交代なら中枢性。

・ボランタリー眼振は輻輳の有無と、持続時間でオキュラーフラッターと区別する。

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◎②~⑤:水平方向の複視:単眼の内転制限と外転制限

重要な髄内病変のMLF障害(脳梗塞や多発性硬化症)と、比較的軽症の髄外病変の外転神経麻痺(糖尿病や外傷)は重篤度が違う

⑥~⑦外転神経障害はPPRFのように片側の注視麻痺をきたす。

⑧~⑨Pseudo-abducence palsy:過剰な輻輳による過内転が生じ、側方視時に過内転した眼位で固視してしまうため、それ以上の外転が制限されることにより生じる。

◎水平方向の複視まとめ:○単眼の内点制限は橋被蓋部病変を示唆、単眼の外転制限は末梢性外転神経麻痺を示唆

⑪垂直方向の複視:滑車神経麻痺とskew deviation

Parks-Bielschowskyの3段階法:たすき掛け経路。

垂直方向の複視の見分け方:滑車神経麻痺なのか、スキュー変異なのか?

⑯ 仰臥位にすると軽減する(upright-supine test https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22159676

)他の神経症状を伴う(lateropulsion, ふらつき、めまい、構音障害、ホルネル徴候)

⑰ 眼瞼下垂を伴う複視:動眼神経麻痺と中脳障害

動眼神経の中脳髄内部分の穿通枝小梗塞では瞳孔と上直筋が残ることがある。  

⑲動眼神経麻痺:散瞳あり(脳動脈瘤の可能性)、散瞳なし(糖尿病性単神経障害):中脳動眼神経核まで障害が及べば両側性眼瞼下垂。

⑳眼瞼下垂:一側性下垂は眉毛の一にも注意。動眼神経末梢や眼窩内病変の可能性も。(動眼神経上枝麻痺、重症筋無力症等)

㉑眼振:末梢性めまいと中枢性めまい

㉒方向交代性背地性眼振(従来は上行性とも呼んでいた)1)外側半規管型クプラ結石症(軽くて頻度は多い、症状はめまいのみ)。2)小脳病変(頻度は低いが、体幹症状を伴い、重症)

㉓方向交代性背地性眼振の鑑別:1)良性発作性頭位めまい症(上記の外側半規管型クプラ結石症):振幅は大きく、官女層も早め。頭位変換に伴う方向交代は遅い。2)小脳病変:振幅が小さく、緩徐相速度も遅い。頭位変換からの眼振方向変化が速い。

㉔方向固定性水平性眼振 

  • 前庭神経炎:健側向き眼振、他の末梢前庭障害も同様、症状はめまいだけ
  • 小脳病変(偽性前庭神経炎):健側向き眼振、体幹症状がわかりにくい。
  • 脳幹(延髄)病変:向きはどちらもある。構音障害や感覚障害を伴う。

㉕ 方向固定制水平眼振の鑑別:頭位による眼振の強さの違いで鑑別:悪化頭位で背地性眼振なら中枢性、同様に悪化眼位で向地性眼振なら末梢性 ☆

㉖Ocular flutter::両眼の間欠的不随意なサッケードの連続振動。(インターサッカディックインターバルなし)脳幹や小脳。全方向ならオプソクローヌス。小脳虫部の機能低下と室頂核(バーストニューロン)の脱抑制。

㉘ボランタリーニスタグムス:輻輳努力(近見、縮瞳を伴う)で誘発できる

(この後take home messageへ:この文の初めに記載しました。)

めまい診療シンプルアプローチ:51c0-Ez2zeL._SX352_BO1,204,203,200_

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター:https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kenko-iryo/byoin/ybsc/

Categorised in: 神経眼科