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2019年10月3日

11138:右上1/4盲で発症し血栓溶解療法によって良好に回復した脳梗塞の1例

今回の神経眼科学会に提出したポスター演題です。( 神経眼科学会への提出演題その2)

血栓溶解療法は静脈注射で行われ、明らかな1/4盲を消失させることができました。ホートン先生に絶妙なタイミングでしたねとの評を戴きました。

【症例】53歳女性、姿勢を変えた瞬間に右側の視野の異常を感じ当院受診した。ハンフリー視野検査にて右上1/4盲を認めたが瞳孔、前眼部、中間透光体、眼底に異常を認めなかった。意識障害やvital やsignsの異常はなく、その他神経学的所見も正常だった。麻痺はないが脳血管障害を考慮し脳神経外科に救急搬送した。同院到着時意識清明で右上1/4盲以外に神経学的所見はなく、血液検査所見に異常はなかった。頭部MRIで左後頭葉に淡い拡散強調画像高信号とADC map低値を認め、超急性期脳梗塞と診断し、ペナンブラが残存していると考え発症4時間でrt_PA(recombinant tissue plasminogen activator)を投与開始した。その後新規の神経症状や合併症なく経過した。精査にて左椎骨動脈起始部に狭窄を認め、同病変によるA to A emboliが原因と考え抗血小板薬内服を開始した。フォローアップのハンフリー視野検査にて右上1/4盲はほぼ完全に回復し、自覚症状も消失した。

【考察・結論】突発発症の右1/4盲のみの脳梗塞にrt-PA療法を行い良好な回復を得た。脳梗塞は発症4時間半以内ならばrt -PA療法の適応があり、血管内治療の適応となる場合もあるため迅速な対応が要求される。半盲のみでも患者のQOLに影響が大きいため、予め紹介先を決めておき早期に連携を取ることが重要である。

利益相反【無】

浅見裕太郎¹²⁾、小町祐子²⁾、田添千智²⁾、大宮謙一³⁾、石川弘²⁾、清澤源弘²⁴⁾

1)東京医科歯科大学脳神経病態学分野(神経内科)、2)清澤眼科医院、3)藤崎病院脳神経外科、4)東京医科歯科大学眼科学教室

Categorised in: 神経眼科