お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2019年10月2日

11135:同名半盲患者におけるPETによる視野の改善予測

同名半盲患者におけるPETによる視野の改善予測 鈴木幸久他:

清澤のコメント:これも2019年神経眼科学会に我々の提出した演題 ( 神経眼科学会への提出演題その3) 。PET脳代謝の残存程度で視機能の改善を推測しようという比較的良識的な試み。「傷害側の一次視覚野での糖代謝が保たれていれば視野の改善がみられる可能性がある」という結論は穏当なところだろう。先行する関連論文も採録します。

  ―――――

同名半盲患者における視野の改善予測

鈴木幸久、清澤源弘、石井賢二

【目的〕同名半盲は脳血管疾患などが原因となって、視中枢や視放線の障害により両眼の対側視野の欠損が生じた状態である。生じた視野欠損は、数力月~1年程度かけて改善することもある。ポジトロン断層法(PET)を用いて同名半盲患者の脳糖代謝を測定することによって、視野の改善予測について検討した。

【対象・方法】脳梗塞による同名半盲症例18例(男性9例、女性9例)の安静時脳糖代謝を発症後1~ 7か月間に測定した。両側後部一次視覚野、前部一次視覚野、視覚連合野に関心領域を設定し、各症例について傷害側/健常傾1比を算出した=発症1年後に視野の改善について判定した。

【結果】6例で中心視野および周辺視野ともに改善がみられ、2例で中心視野のみの改善、1例で周辺視野のみの改善がみられた。後部一次視覚野の傷害側/健常側比は、改善群で0.753~ 0.962と高値だったが、非改善群では0.355~ 0.619と低値だった。同様に、前部一次視覚野の傷害側/健常側比は、改善群で0.833~ 0.903、非改善群では0.404~ 0.731だった。

【考察】後部および前部一次視覚野の傷害側/健常側比が高値を示した症例において、中心視野、周辺視野それぞれの改善がみられた。一次視覚野の傷害側の糖代謝分布は、その部位における残存機能を反映すると推測された。

【結論】傷害側一次視覚野の糖代謝が保たれていれば視野の改善がみられる可能性がある。

利益相反【無】

ポスター発表6

視路 座長:吉田 正樹 東急病院 眼科

10月5日(土)11:10~11:40

ポスター会場(3FロイトンホールD)

鈴木幸久¹²³⁾、清澤源弘²⁴⁾、石井賢二³⁾

1)JCHO三島総合病院眼科、2)東京医科歯科大学眼科、3)東京都健康長寿医療センターPET、4)清澤眼科医院

過去の関連論文:

Categorised in: 神経眼科