お問い合わせ

03-5677-3930WEB

ブログ

2019年5月31日

10761:同名半盲患者における視野の改善予測:学会演題

同名半盲患者における視野の改善予測(神経眼科学会提出演題です)
鈴木幸久1, 2, 3 清澤源弘 2, 4 石井賢二3
1; JCHO三島総合病院 眼科 2; 東京医科歯科大学 眼科
3; 東京都健康長寿医療センターPET 4; 清澤眼科医院
神経眼科学会抄録、2019
keyword: homonymous hemianopia, positron emission tomography, visual cortex

【目的】同名半盲は脳血管疾患などが原因となって、視中枢や視放線の障害により両眼の対側視野の欠損が生じた状態である。生じた視野欠損は、数カ月~1年程度かけて改善することもある。ポジトロン断層法(PET)を用いて同名半盲患者の脳糖代謝を測定することによって、視野の改善予測について検討した。
【対象・方法】脳梗塞による同名半盲症例18例(男性9例、女性9例)の安静時脳糖代謝を発症後1~7か月間に測定した。両側後部一次視覚野、前部一次視覚野、視覚連合野に関心領域を設定し、各症例について傷害側/健常側比を算出した。発症1年後に視野の改善について判定した。
【結果】6例で中心視野および周辺視野ともに改善がみられ、2例で中心視野のみの改善、1例で周辺視野のみの改善がみられた。後部一次視覚野の傷害側/健常側比は、改善群で0.753~0.962と高値だったが、非改善群では0.355~0.619と低値だった。同様に、前部一次視覚野の傷害側/健常側比は、改善群で0.833~0.903、非改善群では0.404~0.731だった。
【考察】後部および前部一次視覚野の傷害側/健常側比が高値を示した症例において、中心視野、周辺視野それぞれの改善がみられた。一次視覚野の傷害側の糖代謝分布は、その部位における残存機能を反映すると推測された。
【結論】傷害側一次視覚野の糖代謝が保たれていれば視野の改善がみられる可能性がある。

ちなみに:関連しそうな私の論文

Ann Neurol 1990 Aug; 28(2):180-3。
同名半正視を引き起こす中大脳動脈梗塞:陽電子放出断層撮影
KiyosawaM、 Bosley TM 、 KushnerM 、 JamisenD 、 Alavi A 、 Reivich M
ペンシルベニア大学フィラデルフィア脳循環研究センター。

抄録:

同名半盲を引き起こした中大脳動脈領域を含む孤立性脳卒中の3〜30日後の18人の患者を18 F-フルオロデオキシグルコース陽電子放出断層撮影法で評価した。 臨床検査またはニューロイメージングによって明らかに虚血性ではない皮質領域においてさえ、びまん性代謝低下が損傷した大脳半球全体に存在した。 損傷を受けた半球の一次視覚野および関連視覚野におけるグルコース代謝は47%以上減少した(p <0.01)。 無傷の半球における代謝はそれほど深刻な影響を受けなかったが、鳥距溝(40%; p <0.01)および外側後頭皮質(35%; p <0.05)において有意な減少が見られた。

Categorised in: 神経眼科