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2019年2月9日

10455:2型糖尿病患者におけるメトホルミンによる長期治療とビタミンB 12欠乏症のリスク:論文紹介

眼科医清澤のコメント:メトフォルミン長期投与でのビタミンB12欠乏が紹介されていて、葉酸も低下し、ホモシスチンは増加するそうです。その筆頭著者所属は眼科でしたが、その原著に眼症状は記載されてはいませんでした。

ーー抄録ーーー

2型糖尿病患者におけるメトホルミンによる長期治療とビタミンB 12欠乏症のリスク:無作為化プラセボ対照試験

抄録:

目的: インスリン投与を受けている2型糖尿病患者における長期メトホルミン投与のビタミンB-12欠乏症(<150 pmol / l)、ビタミンB-12低下症(150-220 pmol / l)、葉酸塩低下およびホモシステイン濃度変化の発生率に対する影響を検討する。

デザイン:多施設無作為化プラセボ対照試験。

施設:オランダの3つの病院の外来診療

参加者:インスリン治療を受けている2型糖尿病患者390人。

介入:メトホルミン850 mgまたはプラセボを1日3回、4.3年間投与した。

主な結果の測定値:4、17、30、43、および52ヶ月時点でのビタミンB-12濃度、葉酸濃度、およびホモシステイン濃度のベースラインからのパーセンテージ変化率を求める。

結果:プラセボと比較して、メトホルミン治療は、-19%のビタミンB-12濃度の平均減少(p <0.001)および-5%の葉酸濃度低下(P = 0.033)、およびホモシステイン濃度の増加5%( P = 0.091)。肥満度指数および喫煙の調整後、葉酸濃度に対するメトホルミンの有意な影響は見られなかった。試験終了時のビタミンB-12欠乏症(<150 pmol / L)の絶対リスクは、プラセボ群よりメトホルミン群の方が7.2パーセントポイント高かった( P = 0.004)。試験終了時の低ビタミンB 12濃度(150〜220 pmol / L)の絶対リスクはメトホルミン群で11.2%ポイント高かった(P = 0.001)。

試験終了時にビタミンB 12欠乏症の患者の平均ホモシステイン濃度は23.7 µmol / Lであり、平均ホモシステイン濃度は18.1 µmol / Lより高かった( P = 0.003)。

ビタミンB-12濃度が正常な患者では、14.9 µmol / L(ビタミンB-12欠乏症患者と比較してP <0.001、ビタミンB-12低下症患者と比較してP = 0.005)。

結論:メトホルミンによる長期治療はビタミンB 12欠乏症のリスクを高め、その結果ホモシステイン濃度が上昇します。ビタミンB 12欠乏症は予防可能です。したがって、我々の調査結果は長期メトホルミン治療中のビタミンB 12濃度の定期的な測定が強く考慮されるべきであることを示唆している。

原著出典:Long term treatment with metformin in patients with type 2 diabetes and risk of vitamin B-12 deficiency: randomised placebo controlled trial。BMJ. 2010; 340:. オンライン2010 May 20.  doi: 10.1136/bmj.c2181)Jolien de Jager, et al.

関連記事:糖尿病治療の“定番薬” 意外な「効果と副作用」を医師解説|日刊ゲンダイヘルスケア https://hc.nikkan-gendai.com/articles/247036 2019年02月07日

「安くて効果があり副作用が少ない」と評判の2型糖尿病薬・メトホルミン。半世紀以上前に作られ、海外では第一選択薬の処方率は75%前後、日本でも60%弱といわれる信頼性の高い薬だ。糖尿病に効果があるだけでなく、近年は長期に飲むとがんや若返り、ダイエット、長寿にも関係するとの報告もある。その一方で、意外な副作用もわかってきた。貧血、倦怠感などが主症状の「ビタミンB12欠乏症」になりやすいというのだ。将来を含め多くの中高年がお世話になるであろうこの薬のメリット、デメリットも知っておいた方がいい。

https://hc.nikkan-gendai.com/articles/247036

Categorised in: 神経眼科