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2018年12月16日

10341:「心因性疼痛」はもうやめよう心療眼科研究会印象記(二)若倉記事紹介

第一五〇回 「心因性疼痛」はもうやめよう:特別講演、西村勝治氏(東京女子医科大学医学部精神医学)、「慢性疼痛の心身医学」::第十二回心療眼科研究会印象記(二)私の提言、苦言、放言:井上眼科病院名誉院長 若倉雅登先生(眼科ケア誌)からの抄出。ーーーー

清澤のコメント:先に西村先生の講演内容は当ブログにぜひ採録したと思っていたのですが、見つかりません。このお話は特に紹介したい内容なので最初の2題を後にして、西村勝治先生のお話のお話から。(眼科医院では職員の眼科知識を深めるため、院長に頼んで眼科ケア誌を購入いただいてください。)

2018年7月14日に東京都の御茶ノ水で開催された第十二回心療眼科研究会の後半部分の三つの招待講演を紹介する。

特別講演は西村勝治氏(東京女子医科大学医学部精神医学)の、「慢性疼痛の心身医学」であつた。西村氏は緩和ケアなどを含む他科とのリエゾン精神医学の専門家でもあり、全身のどこにでも起こる慢性疼痛の症例を多く扱ってきている.薬物療法に関し、とくにセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)は下行性疼痛抑制系を賦活することで、疼痛軽減をもたらす可能性が高く、とくにデュロキセチン塩酸塩が有効だとした話は、おおいに参考になった。

薬物のみならず、認知、感情、行動の側面の評価と対策も、疼痛の臨床では重要なことも強調した。我々眼科医は眼部に異常がないと「心因性疼痛」として、もうそれ以上は考えない思考停止に陥りやすい。『精神疾患の診断・統計マニュアル(diagnostic and statistical manual of mental mental disorders ;DSM)』は米国精神医学会の精神障害の分類で、2013年に最新のバージョン5が出ている。西村氏が紹介したように、そこでは器質的病変として説明がつかない疼痛は「身体症状症」に分類する.心因性という用語はバージョン3以降は消えている。眼科ではまだそんな歴史的な用語を使っていることになる。

本会顧間の精神科医石郷岡純氏から寄せられた次のコメントは筆者も全面的に賛成である。「器質的所見がなからといつて、それを『心因性』と呼ぶのはやめてほしい(たとえ何らかのストレスらしきものがあったとしても)o疼痛である限り、今は原因不明でも何らかの生理的メカニズムがあるはずである。また、心因性と呼ぶことで思者を傷付ける」

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①まず、慶應義塾大学病院神経内科などで鍼灸外来を担当している鳥海春樹氏による「眼疼痛と鍼灸」である。(以下略)

②ソーシャルワーカー(以下、SW)である永沼加代子氏(井上眼科病院)は「眼疼痛患者へのソーシャルワーク〜ストレングス視点に基づく支援〜」と題した講演を行った。彼女はまずソーシャルワークとは何かということから説き起こした。ソーシャルワークを「人々とその環境の間の複雑な相互作用に働き掛ける」ものであると説明する。(以下略)

 

Categorised in: 神経眼科