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2018年5月5日

9830:眼周囲疼痛の正しい把握:検討中のメモです

9830:眼周囲疼痛の正しい把握:検討中のメモです

眼周囲の疼痛への正しい理解;

疼痛は、体に危険を知らせるシグナルであり、人間にとって重要な感覚である。しかし、痛みが慢性的に続くと、生活の質の低下もまねく。疼痛は、『侵害受容性疼痛』、『神経障害性疼痛』それに『心因性疼痛』の3つにわけることができ、それぞれが異なる原因によっておきている。

国際疼痛学会では疼痛を『実際に何らかの組織損傷が起こったとき、あるいは組織損傷が起こりそうなとき、あるいはそのような損傷の際に表現されるような、不快な感覚体験および情動体験』と定義している。疼痛のなかでも、薬物療法等の治療では完全には取り除くことのできない痛みを難治性疼痛とよぶ。疼痛は、「侵害受容性疼痛」と「神経障害性疼痛」、それに「心因性疼痛」の3つに大別される。

1)   侵害受容性疼痛:

侵害受容性疼痛は、外傷や感染による炎症や内外からの様々な刺激によって、痛みを感じる侵害受容器が刺激されて起こる痛みである。侵害受容性疼痛は、体の各部からの刺激が電気信号となって神経を伝わり、その神経伝達の過程が連続して発生することで起こる。急性の痛みであることがほとんどで、一般的な非ステロイド性鎮痛薬が効きやすいという特徴がある。この痛みは体に害が及んでいることを知らせるサインであり、人間にとって必要な痛みであるといえる。侵害受容性疼痛の原因となる刺激には、①けがややけどなどの外傷による炎症、②機械的刺激、③温度刺激,④化学的な刺激、⑤細菌の侵入などが含まれている。

2)   神経障害性疼痛:

神経障害性疼痛は、神経自体の圧迫や、なんらかの原因による神経伝達の障害から起こる痛みである。慢性的な痛みや難治性疼痛に進行しやすい。神経障害性疼痛の代表的なものには、帯状疱疹の後に続く神経痛、ドライアイ症候群に伴う疼痛の一部などが想定されている。神経障害性疼痛には、一般的な非ステロイド鎮痛薬(NSAID)が効きづらい。そもそも、末梢神経が侵されれば、知覚中枢への痛みのシグナル伝搬は減少するはずである。しかるに、神経障害性疼痛の発症においては痛みの感覚は増強している。その機序は、脊髄後角におけるグルタメート/NMDA受容体介在感作やGABA作動性およびグリシン作動性コントロールの消失に伴う脱抑制などを介した中枢感作(central sensitization)が想定されている。

3)   心因性疼痛:

心因性疼痛として精神的ストレスなど心理社会的要因によって起きる痛みを第3の痛みとして挙げる。

身体症状症が、かつての身体表現性障害にあたる病気である。身体症状症は、①苦痛や生活への支障がある身体症状があること、②身体症状や健康に関する極端な思考・感情・行動:この2つを満たす病気が広く含まれる。

(未完)


Categorised in: 神経眼科