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2018年3月25日

9718:眼におけるシグマ1受容体の可視化:

ex vivoオートラジオグラフィーおよびin vivo陽電子放出断層撮影法による眼におけるsigma1受容体の可視化。
Wang 1Ishiwata KKiyosawa MKawamura KOda K小林TMatsuno KMochizuki M。 Exp Eye Res。 2002 Dec; 75(6):723-30
東京都老人病研究所ポジトロンメディカルセンター 

要旨

背景:シグマ受容体は、中枢神経系のニューロンおよび末梢器官に存在する。 それらはまた、インビトロ膜結合アッセイによって眼組織において実証されている。
目的・方法:選択的放射性リガンドである[(11)C] SA4503を用いたex vivoオートラジオグラフィーにより、シグマ受容体がラットの眼で実証できるかどうかを調べた。 またウサギの眼にシグマ(1)受容体を示すためにインビボ陽電子放射断層撮影法(PET)を使用できるかどうかを試験した。
結果:ラットにおいて、[(11)C] SA4503の高い蓄積が、虹彩毛様体および網膜において見出された。 キャリアローディング実験は、[(11)C] SA4503の受容体特異的結合が脳における全結合の約75%であることを示した。 シグマ(1)受容体は、上丘への網膜神経節細胞末端においても検出された。 PETは虹彩 – 毛様体および網膜を含む前眼部で放射能を示し、シグマ受容体リガンド(ハロペリドール)による前処理’または置換)は、PETシグナルが放射性リガンド – 受容体結合を反映することを示唆した。 虹彩 – 毛様体および網膜におけるシグマ(1)受容体の高密度がエクソビボオートラジオグラフィーによって確認された。
結論として、虹彩 – 毛様体および網膜はシグマ(1)受容体が豊富であり、眼内のこれらの神経受容体の生体内分布を調べるためにPETを使用することができる。

清澤注:最近、治療投薬に起因する死亡事故に関連してオピオイド受容体が注目されています。上記論文は当時はオピオイド受容体に含めて扱われていたシグマ受容体(σ受容体)の眼での存在を石渡喜一先生の指導下に当時医科歯科大学大学院眼科学生であった王維芳さんが主著者で2002年に論じたものです。
現在のウィキペディアによると、
過去にはこのシグマ受容体がオピオイド受容体の一種であると考えられていました。多くのオピオイド性の医薬品がシグマ受容体(σ受容体)を介して鎮咳作用を示すことからそのように考えられていたのですが、内因性のオピオイドにより活性化されないことや他の既知の受容体サブタイプと遺伝子配列が全く異なることがわかり、現在ではオピオイド受容体の一種としては数えられていないとされたそうです。


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