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2017年12月7日

9413:第100回 神経眼科勉強会 無事終了

日本大学病院

100回 神経眼科勉強会 無事終了 

平成29126日(水)日本大学病院 5階 大会議室 

症例検討(演者名は省略:聴講印象記を付加します, 印象録)

◎「網膜動脈分枝閉塞症に視神経周囲炎を合併した一例」:この視神経はSTIRで高信号である。視野と初診時の眼底がマッチしていない。とすれば、これは血栓が発症後に流れて移動したという事か?。これを血栓と考えるならサルコイドーシスも考えられるとの発言があった。

◎「肥厚性硬膜炎が誘因と疑われた眼窩先端症候群」:肥厚性硬膜炎なら比較的多いステロイド継続を要すが、画像を見直すとこれは眼窩内のIHI(非特異的炎症)かもしれない。元々の肥厚性硬膜炎なら、アザチオプリン(イムラン🄬)、シクロスポリン(ネオーラル🄬)、メトトレキサート( MTX、リウマトレックス🄬)などの免疫抑制剤も検討余地ありとの意見もでていた。

◎「重症筋無力症既往のある抗AQP4抗体陽性視神経炎の1例」:この合併は偶発の70倍の頻度で起きる。若年の女性で軽い全身型筋無力症に対して胸腺摘除が行われた例で、10年後に抗AQP4抗体陽性視神経炎(予後の悪いNMO)が発症しやすいという。抗AQP4が出たらサイメクトミーの既往を聞けという事か?

◎「抗AQP4抗体陽性視神経炎で同名半盲をきたした12歳の男児例」:NMOとしては稀な半盲であるという。前頭葉から視床付近に浮腫があり、それが外側膝状体の前後あたりで視路も侵したという事らしい。MRIとPET画像をリスライスして眼球、視神経、視索、視放線を含む断面を作って、ブレンド(重ね合わ)すれば、視野欠損の原因が特定できそうな気がする。

追記:単一病変:多発硬化症では時にTumefactive MS lesionと呼ばれる単一の巨大な病変が認められ、腫瘍、感染性の疾患との鑑別が問題となる場合があります。Jpn J Ophthalmol. 2004,48(6):591-3. A case of multiple sclerosis with homonymous hemianopia examined by positron emission tomography. Murai H, Kiyosawa M, Suzuki Y, Mizoguchi S, Ishii K, Ishikawa K, Akashi T.これは私たちが出したこのような例の症例報告です。NMOを含めるならば、Tumefactive demyelinating lesionという言葉もあります。

 

特別講演:「神経眼科勉強会100回を振返って」演者:石川弘(日大眼科)
要旨:松崎(慈恵)、所(医科歯科)、小沢(東京逓信病院)、藤野の4発起人で1984年に開始。わからない症例を持ち寄り話し合うことを目的に、各例30分かけて討論した。専門医認定を求めない。スポンサーを付けないという開催理念で行われた。初回は1984年11月14日(慈恵担当)。来日する有名学者も時に応じ呼んでいた。50回は2000年12月、そして今回100回を迎えた。医科歯科は65回まで幹事校を務め、慶応は23-49回まで。日大は38回から現在まで。東京医大が最近94回から参加した。第3世代を敷島(慈恵)、清澤(医科歯科)、若倉(井上眼科)、石川弘(日大)とすれば、現在の第4世代は敷島(慈恵)、山上(井上眼科)、鈴木(独協越谷)、毛塚(東京医大)、加島(日大)である。今後の第5世代に期待する。
ここまで継続できたのは①確かな理念、②発起人の熱意、③持ち回り、④真剣な討論と脱線の妙、⑤参加者の情熱と義務感によるものである。
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神経眼科医清澤のコメント:この勉強会は年に3回程度の頻度で、日大、慈恵、東大、井上眼科、東京医大、慶応、医科歯科大などの神経眼科医やORTを中心に、持ち回りで大学の垣根を越えた会が、定期的に連綿と続けられてきました。私も平成4年頃から参加してきました。特に初期からこの会の継続に大きな功績のあった石川弘先生がその100回を迎えて、その歴史を論じられました。加島先生が記念品のボールペン様を用意され配布。最後に集合写真も撮れました。


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