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2017年10月30日

9310:閃輝階点を呈した後頭葉梗塞の―例:自己の抄録採録

P-59 閃輝階点を呈した後頭葉梗塞の―例

○田渕 美帆1、 部田 彩夏1、 中島 伸幸1、 依田夏美1、 窪野 玲央1.2、 江本 有子 3、 江本 博文1.2.3、 清澤 源弘 2

1秀和総合病院、2東京医歯大、3江本眼科

 

【目的】 閃輝暗点を呈した後頭葉梗塞の一例を経験したので報告する。

【方法】 症例報告。

【症例】 X 4月末より、目がチカチカする感じを自覚、60分前後で改善した。めまい、嘔気もあった。その後も時々、断続的にきらきら光るものが見え60分前後で改善した。同6日、頭痛、嘔気あるため内科受診、神経学的な異常なく、また頭部CTでも明らかな異常を認めず、点滴で症状は改善した。原因精査のため、後日眼科、神経内科を受診予定となり、同8日、当科受診。

【初診時所見】視力: (1.0)、 左 (10)。 眼圧:15mmHg、 左16mmHg。 前眼部、中間透光体:両眼 Grade Ⅱの自内障のみ。眼底:異常なし。

【経過】眼科受診後、同日神経内科受診となった。神経内科の間診では、植物や物体などが見えるとのお話もあり、幻視と考えられた。片頭痛としては非典型的であり、頭部MRI撮 影となった。頭部MRIでは両側小脳半球、右後頭葉に急性期脳梗塞を認め、頭部MRAで は脳底動脈に動脈硬化を認めた。

【考察】片頭痛の前兆は通常30分程度で、12時間持続するものは非典型的である。ま た、幻視、耳鳴をともなっており、このような症例では、椎骨脳底動脈循環不全~脳梗塞を 疑い、頭MRI撮影が必要と思われた。

[利益相反公表基準:該当] 無  [倫理審査:該当] 無  [IC:該当]

(第58回日本視能矯正学会 2017年10月28日(土)~29日(日)仙台国際センター 抄録集90ページ)

 

神経眼科医清澤のコメント:いまさらながら追記すれば、これは「閃輝暗点様症状」とすべきであったかもしれない。しかし、安易に閃輝暗点や偏頭痛としてしまい易い症例なので、今後も類似の症例には注意してゆきたい。


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