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2017年4月17日

8769:「視神経疾患」東京都眼科医会平成29年卒後研修会第1回

平成29年度卒後研修会 今年も「神経眼科」から始まりました。

第1回のテーマは神経眼科
第1部「眼球運動障害と瞳孔異常」 講師 敷島敬悟先生(東京慈恵会医科大学)
第2部「視神経疾患」 講師 毛塚剛司先生(東京医科大学)です。

神経眼科医清澤のコメント:
本日は2人共同で司会をしました。
敷島先生の講義はその後進化してはいますが

5374 『敷島先生の「神経眼科 眼球運動障害・瞳孔異常」の講義を聞きました。』の内容が基本ですので、今日のブログでは割愛します

ですから、今日のこの記事は毛塚先生の講義の印象記です。
配られたハンドアウトを読み返してみますと、実際に使うべき薬の量まで状況ごとに詳しく記載されており、その詳細な解説に驚きます。
視神経炎、虚血性視神経症、そしてうっ血乳頭、レーベル病に話を絞って論じていますが、演者がお得意な視神経炎の項では抗AQP4抗体と抗MOG抗体についても特に詳しい説明がなされています。

  --ハンドアウトの概要---
◎視神経疾患で多く見られるものには
 特発性視神経炎、虚血性視神経症、うっ血乳頭ほかがある

1、視神経炎
 視神経炎は人口10万人に1.6人とまれな疾患
 治療抵抗性の因子がある
◎視神経炎の診断
・問診前に、性別、年齢層、初診?、他科カルテ。
・自覚症状、先行症状、眼痛
・他覚的所見:視力、眼圧、瞳孔(RAPD)、眼底(OCT)、視野(GP)、VEP。

・全身検査、採血(除外のため血算及び生化学、感染症、膠原病、アクアポリン4抗体、抗MOG抗体、、)とMRI(STIRなどの脂肪抑制画像で)

 ○抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎→視神経脊髄炎:9割が女性、平均42,9歳
 ・NMOSD(neuromyelitis optica spectral disoeder)80%で強い視力低下。予後不良。

 ○抗MOG抗体陽性視神経炎群:男性壮年、治療に反応し視力回復、乳頭腫脹と眼球運動時痛は半数以上

◎視神経炎の治療:ステロイド点滴療法 重症例と弱年例はパルス、中等度や高齢者はプレドニン80mgから。
 ステロイドの効果が無いなら抗AQP4抗体陽性視神経炎を疑う。
 血漿交換療法や大量γグロブリン(IVIg)療法も
 寛解きの再発にはアザチオプリンやシクロスポリンも使える

2、虚血性視神経症
◎非動脈炎性虚血性視神経症(統計)
 眼科受診患者の0.1%
 平均64歳
 女性、地方、過粘ちょう症候群、網膜静脈静脈閉塞症でのリスクが高い

◎動脈炎性虚血性視神経症
 多くは70歳以上、女性に3倍、日本人には少ない
 眼痛を伴う急激な視力低下
 水平半盲
 頭痛、発熱、顎跛行
 赤沈50mm・h以上

3、うっ血乳頭
 初期から中期は視力正常、マリオット盲点拡大
 乳頭は浮腫状
 脳と視神経の腫瘍を疑う
 脳静脈血栓症や特発性頭蓋内圧亢進症でも起きる(ダイアモックス1000mgを3-6か月で治療)

4、Leber遺伝性視神経症
 主兆候:急性~亜急性、両眼性、無痛性の視力低下、中心暗点
 片眼発症し、数週から数か月で体側も発症
 視神経乳頭の発赤・腫脹、視神経乳頭近傍毛細血管拡張蛇行、
 検査所見:
 ・ミトコンドリア遺伝子ミスセンス異常(11778が主、ほかに3460、14484でも可)
 ・喫煙が発症危険因子
 ・確定例、確実例(蛍光眼底未済)、疑い例(遺伝子確定できず)

5、その他
 感染、腫瘍、ぶどう膜炎、視神経低形成、鼻性視神経症、薬剤性、外傷性ほか
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Categorised in: 神経眼科