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2014年11月22日

6041:MAC症、非結核性抗酸菌症とは:眼感染とエタンブトール視神経症にも注意

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或る中年の女性患者さんがMAC症だと診断されたと言って見えました。この方には眼症状はありません。マクドナルドでもないですがこのMAC症(MAC感染症)とは何のことなのでしょうか?その病気には眼症状は有るのでしょうか?

これは非結核性抗酸菌症のことです。稀に角膜感染があり、レーシック後に角膜フラップに感染を起こした銀座眼科の事故も非結核性抗酸菌と言っていたと思います。ネットには眼周囲の感染例の写真もあります。末尾に引用する文献では角膜炎のほか、剥離手術に使うバックルの感染などが多いようです。

大学では非結核性抗酸菌症で内科加療中の患者さんの紹介は少なくはありませんが、これはエタンブトールなどの抗結核薬の副作用に対する検査目的です。

ーーウィキペディアなどを参考にーーー
2013121700016_2非結核性抗酸菌症(ひけっかくせいこうさんきんしょう, 英: nontuberculous mycobacterial infection)とは、結核菌と癩菌を除く非結核性抗酸菌による感染症のことである。非定型抗酸菌症とも呼ばれる。

抗酸菌はPCR法やDNAシークエンシングが普及するまでは分類が困難であったが、近年は次々と亜種が発見されている。抗酸菌の研究が進む中で、抗酸菌の中でも結核菌と癩菌は特殊な菌であることがわかり、多くの抗酸菌による感染症は非結核性抗酸菌症として分類されることとなった。(以前は結核菌が主である定型的感染症であり、他は非定型抗酸菌と分類されていた。)

日本においてはMycobacterium avium(マイコバクテリウム・アビウム)とMycobacterium intracellulare(マイコバクテリウム・イントラセルラーエ)の2菌種を区別しないMycobacterium avium complex(マイコバクテリウム・アビウム・コンプレックス、MAC)による感染症が2001年に行われた調査では全非定型抗酸菌感染症の83%、次いでMycobacterium kansasii(マイコバクテリウム・カンサシ)によるものが8%となっている。この3菌種で91%以上を占める。

病態

非結核性抗酸菌はヒトの身体のさまざまな部位で感染症を起こす。中でも呼吸器感染症が頻度が多く、また生命にかかわるため重要視されている。 結核菌と異なり、非結核性抗酸菌症はヒトからヒトへの感染はおこらない。
播種性非結核性抗酸菌症はHIV感染者や化学療法を受けているなどの免疫不全状態でみられることがあり、注意を要する. 皮膚抗酸菌症としては水槽肉芽腫(fish tank granuloma)などがある。

検査
PCR (近年開発されたリアルタイムPCRが、迅速で特異度が高いため、主として用いられている)
DNA-DNAハイブリダイゼーション (商品名:DDHマイコバクテリア’極東’®, 結核菌群、非結核性抗酸菌群の18種で菌種が同定できる)
気管支鏡・CT下肺生検や上部消化管内視鏡などによる生検、皮膚生検
喀痰や培養液などの検体が採取できないときに、病巣から生検検体を採取して、病理診断や培養で診断を下すことがある喀痰塗抹 (チール・ネルゼン染色、蛍光染色)…呼吸器感染の場合
喀痰や胃液・骨髄の抗酸菌培養 (発育に4~8週間かかる)。

治療

結核と同様に治療されることが多い。イソニアジド・リファンピシン・エタンブトール・ピラジナミド・クラリスロマイシン・レボフロキサシンなどのうちを複数を組み合わせて治療することが多い。

一般的にはクラリスロマイシン・リファンピシン・エタンブトールで初期治療を開始することが多い。薬剤耐性検査の結果、組み合わせを変更することもある。

ーーー眼科の文献ーーー
抄訳準備中です。

Ocular infections caused by non-tuberculous mycobacteria: update on epidemiology and management.Girgis DO1, Karp CL, Miller D. Clin Experiment Ophthalmol. 2012;40:467-75.

バックグラウンド:

非結核性抗酸菌によって引き起こされる眼感染症の頻度、分布、危険因子、およびin vitro感受性に関する最新情報を提供する。

設計:

大学クリニックの患者の回顧的研究。

参加者:

1980年1月から2007年7月にバスコンパルマー眼研究所で培養された非結核性抗酸菌感染症は、文化を持つ139人の患者によって確認されました。

方法:

収集されたデータのチャートレビューには、患者の人口統計、危険因子、微生物学的プロファイル、および臨床転帰が含まれていました。

主な結果の対策:

非結核性抗酸菌によって引き起こされる眼感染症の頻度、分布、危険因子、およびin vitro感受性。

結果:

非結核性抗酸菌に感染した眼の数が1980-1989(13.4%)から2000-2007(56.3%)に4倍に増加し、142の眼から合計183の非結核性抗酸菌分離株が確認されました。非結核性抗酸菌分離株の83%がM. abscessus / chelonaeとして同定されました。分離株の大部分(91%)は10日以内に回収されました。一般的な診断には、角膜炎(36.6%)、強膜バックル感染(14.8%)、ソケット/インプラント感染(14.8%)が含まれていました。識別可能な危険因子は、生体材料の存在(63.1%)、眼科手術(24.1%)およびステロイド暴露(77%)でした。培養陽性非結核性抗酸菌感染症の診断から消散までの期間の中央値は、13〜24週間でした。感染した目の80%を治療するために併用療法が使用されました。非結核性抗酸菌分離株のin vitro感受性は、アミカシン、81%でした。クラリスロマイシン、93%;そしてモキシフロキサシン、21%。

結論:

非結核性抗酸菌によって引き起こされる眼感染症の発生率は、過去8年間で増加しており、このグループでは生体材料関連の感染症が多数発生しています。非結核性抗酸菌感染症の臨床診断および微生物学的確認は、依然として困難なままです。患者の予後は、早期診断、適切な治療、生体材料の除去により改善される可能性があります。

Categorised in: 神経眼科