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2014年11月21日

6339:神経眼科診療のてびき (石川 弘 著)出版です

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神経眼科診療のてびき
病歴と診察から導く鑑別疾患 (第1版)

 昨日この御著書を著者の石川弘先生から先生の日本大学眼科教室の後輩でもある赤井先生と柏倉先生とともに いただきました。340ページほどの小ぶりな、通読も不可能ではないご著書です。

 このところ、慈恵医科大学敷島教授が中心になって作ったご本と兵庫医科大学の三村教授が中心になって作られた華やかなご本が上綴されており、神経眼科領域はにわかな出版ブームです。

 しかしこの本の特徴は著者が一人である点で、帯封には「その時、診断が始まる。--今、明かされる40年の経験とスキル」とも記されています。

 また、「自序にかえて」では、「本書の目的は、次世代を担う臨床医に少しでも短期間に知識を伝え、さらなる知識を加えて発展させてもらう事にある。」としておいでです。次世代というには年を取ってしまいましたが、さらに学びましょう。

 私はここ数か月、石川先生には毎週木曜午前に当医院に週に一度おいでいただき、これはと思う患者さん7人ほどを先生に診察していただいています。この時間は、自分の診療をする外来時間帯と重なっていますから、毎回石川先生の診察後に患者さんを戻していただいては先生の診断をなぞらせていただきます。そして、午前の部の最後には、赤井先生とともに石川先生の前で先生の書かれたカルテを開いては、各症例について個別に教えを乞うています。毎回、鮮明な先生の思考経路をたどり、質問を加えてはその答を確認しては学んでいます。

 いつも驚くのは、石川先生が神経解剖に間する正確で膨大な体系的な知識をお持ちであること。そして鑑別診断が豊富であって、その鑑別診断の順番も画然としていることです。

 ぜひ御本をいただいて「ありがとうございました」で済ませてしまうのではなく、大急ぎでこのご本を通読して、次の質問を用意することとしましょう。

 開業医が勤務医に比べて圧倒的に有利な点は、診療に関して何かを始めようとするときに、従業員の協力を得ることが決定的に容易なことです。石川先生の御本を拝見して、当医院の外来でも症例を具現するような写真や画像を将来に備えてきちんと別段にファイルすることを今日から始めようと思った次第です。

ーー本の概要ーーー
神経眼科診療のてびき 著者)石川 弘

定価 7,560円(本体7,000円+税)
ISBNコード 978-4-307-35161-4
発行日 2014/11/15 (第1版)
A5判・352頁・原色図数:493枚

神経眼科は、眼を中心とした所見から原因となる神経疾患の診療を行う分野である。神経眼科ほど理論的に診断できる分野はなく、症状を正確に把握すれば病巣局在や原因までも知ることができる。このように、神経眼科は眼科医は勿論のこと、すべての医師にとって必須の分野である。本書では難解な神経疾患において、徹底した問診と自分の眼と手を駆使した診察によって、いかに診断に導くかを体系立てて学ぶことができる。
目次

Chapter1 神経眼科疾患の特徴
 A.神経眼科の特徴
 B.神経眼科に必要な知識

Chapter2 問診の要点
 A.眼球運動異常
 B.眼瞼異常
 C.眼球突出
 D.瞳孔異常
 E.視神経・視路異常

Chapter3 基本診察
 A.眼球運動の診察
 B.眼瞼の診察
 C.眼球突出の診察
 D.瞳孔の診察
 E.視神経・視路の診察
 F.その他の神経症状の診察
 G.一般眼科検査

Chapter4 眼球運動疾患
 A.核・核下性眼球運動障害
 B.核上性水平眼球運動障害
 C.核上性垂直眼球運動障害
 D.その他の核上性眼球運動障害
 E.先天眼球運動制限
 F.複視の治療

Chapter5 眼振と異常眼球振動
 A.眼振の分類
 B.病的眼振
 C.視運動性眼振
 D.異常眼球振動

Chapter6 外眼筋疾患
 A.外眼筋肥大を示さない外眼筋疾患
 B.外眼筋肥大を示す外眼筋疾患

Chapter7 眼瞼疾患
 A.眼瞼下垂
 B.瞼裂開大
 C.眼瞼の痙攣性疾患と開瞼失行

Chapter8 眼窩疾患
 A.眼窩腫瘍
 B.眼窩炎症性疾患
 C.眼球陥凹をきたす疾患

Chapter9 海綿静脈洞疾患
 A.血管性疾患
 B.炎症性疾患
 C.海綿静脈洞腫瘍
 D.海綿静脈洞付近の症候群

Chapter10 瞳孔疾患
 A.視神経障害の検出
 B.瞳孔異常

Chapter11 視神経疾患
 A.乳頭浮腫
 B.視神経萎縮
 C.視神経疾患
 D.視神経疾患診察の留意点

Chapter12 視路疾患
 A.視路病変
 B.大脳性高次機能障害による視覚異常

索引

Categorised in: 神経眼科