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2018年10月8日

3764 パリノー症候群とは Parinaud’s syndrome

Parinaud’s syndrome
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パリノー症候群 (ウィキペディア百科事典から)Parinaud症候群
パリノー症候群は中脳背側症候群としても知られていますが、眼球運動および瞳孔機能障害を示す一群の異常です。それは脳幹上部の障害によって引き起こされ、フランスの眼科の父親ともされるアンリー パリノー(1844ー1905)の名前を付けられています。(修正 2018.10.8)

症状:
パリノー症候群は、次の特徴的な眼球運動および瞳孔機能障害の症状を持つものです:

1. 上方注視麻痺:
下方注視は通常保持されています。この垂直方向の注視障害は核上性です。したがって、人形の眼現象は残っています。上向きの注視機能はすべて停止しています。

2、偽アーガイル・ロバートソン瞳孔:
調節の麻痺が見られます。また、瞳孔は中等度に拡大し、残存する近見反応と欠除する対光反応が解離しています。

3. 輻輳・眼球後退眼振:
上を向こうとすると、しばしばこの現象が現れます。
急速な上向きの眼球の動きに伴って、眼球は内転し後ろに下がります。この反応を引き出す最も容易な方法は、視性誘発眼振誘発用の縞模様のテープか、視線運動を見るドラムを用いて、縞を下に向かってゆっくり動かスことで、上向きの視性誘発眼振を起こすことです。

4. 上眼瞼の後退(コリヤーのサインという)

5.正面眼位における下向きの眼位を示す傾向:「落陽現象」とも呼びます。脳外科医は、この兆候を脳室腹腔シャントが失敗した患者で認めます。

落陽現象は一般に両眼の鬱血乳頭を伴います。それは、もう少しまれですが上を向こうとしたときに見られる調節痙攣を伴うことがあります。また、視床性内斜視とも呼ばれる偽外転神経麻痺を伴います。この場合には水平の眼球運動で見られるよりも速度の遅い外向きの眼球運動が観察できます。
シーソー眼振およびそれに付帯する眼球運動の障害もみられ、それにはスキューデビエーション(斜偏位)、動眼神経麻痺、滑車神経麻痺および核間性眼筋麻痺を含むものが含まれます。

原因:
中脳病変の断面図
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パリノー症候群は中脳の背側に対する直接の障害かまたは圧縮力によって引き起こされます。特に、上丘を含む中脳への圧縮性かまたは虚血性障害によっておきます。この部分(図の縦線で示した部分)は目の運動機能に機能に必要な動眼神経とエディンガー=ウェストファール核に隣接しています。

古典的に、それは3つの大きな疾患群に関連しています。
1.  松果体か中脳の脳腫瘍を持った若年患者:松果体腫(頭蓋内の奇形腫)はこの症候群を起こす最も一般的な病変です。
2.  20歳から30歳の多発性硬化症の女性
3. 脳幹に梗塞を起こした高齢者

しかしながら、この他の圧縮性、乏血性あるいはこの部分への傷害もパリノー症候群の原因になります。

閉塞性水頭症、中脳出血、脳動静脈奇形はこの疾患の原因となります。また、外傷および脳幹へのトキソプラズマ症伝染も同様です。垂直向きの核上性眼球運動障害は、ニーマン‐ピック病、ウィルソン病、核黄疸およびバルビツル酸塩の過剰服用のような代謝異常にも関係しています。

予後と治療
パリノー症候群の症状は、一般に原因が解決されると共に、数か月の間をおかけてゆっくりと改善を示します;発病の最初の3-6のか月経ってから継続的な改善を示すことは珍しい事です。しかしながら、脳室腹腔シャンドを設置して脳圧が正常化してから間もなくの迅速な改善の報告があります。

治療は、中脳背側症候群の原因に対して直接的になされます。

神経画像検査を含む完全な精密検査は解剖学的な病変あるいはこの症候群に対するその他の原因を除外するのには不可欠です。

視覚的に重要な上方注視の障害は両側の下直筋の後転で解消させることができます。
後退性眼振および過剰な眼球の輻輳運動は、この方法で通常は改善出来ます。

(From Wikipedia, the free encyclopedia)

参考文献. H. Parinaud. Paralysie des mouvements associés des yeux. Archives de neurologie, Paris, 1883, 5: 145-172.

眼科医清澤のコメント:このブログ中でよく検索される項目の20位程度です。初出(2012年10月31日 1:14 AM、2018.10.8改訂)

Categorised in: 神経眼科