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2021年5月14日

12862:基本的な眼科スクリーニングにより、高齢の在宅医療患者の回避可能な視覚障害を軽減します。フレイルと眼:論文紹介

眼科医清澤のコメント: フレイルは、「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などを意味します。日本老年医学会は正しく介入すれば戻るという意味があることを強調するため、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを提唱しました。厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。紹介するのは:眼科とフレイルで見つかった論文です。次には触れる患者に見られる眼疾患の頻度に興味がわきました。なお、日本眼科学会提唱のアイフレイルという眼の概念もあり「アイフレイル」の自己チェック | たける眼科 | 福岡市早良区 高取商店街[西新駅/藤崎駅] (takeru-eye.com) に詳しく解説されていました。

Ruthvan Nispenほか:Reducing avoidable visual impairment in elderly home healthcare patients by basic ophthalmologic screening. JournalActa ophthalmologica. 2019 J97(4);401-408. doi: 10.1111 /aos.13956

概要

目的:在宅医療看護師の支援を受けている高齢者の潜在的な加齢に伴う眼の状態の有病率を調査すること。一般開業医(GP)への紹介の数、スクリーニングの実現可能性、および視力喪失と健康転帰との関連も研究されました。

方法:訓練を受けた在宅医療看護師が、VISION 2020オランダスクリーナー(視力/視野欠損など)を使用して、利用可能な補正を使用して151人の患者[平均年齢80(50-96歳)]の目をスクリーニングした横断的研究。健康上の結果は質問票で評価されました。

結果:遠方視力は患者の20.5%(片側)と19.9%(両側)で0.3以下であり、近方視力は17.7%(片側)と33.3%(両側)で0.4以下でした。黄斑機能障害は21.5%(片側)および8.3%(両側)に存在し、末梢領域の問題は11.4%(片側)および7.9%(両側)に存在しました。 GP紹介は21.5%で提案されました。 40%で、一般開業医または眼科医はすでに目の問題に気づいていました。参加者では健康上の問題が顕著でしたが(8.6%の骨折、22%のうつ病、18%の不安)、視力喪失と自己申告の結果との間に有意な関連は見られませんでした。

結論:虚弱な高齢の在宅医療患者の60%が眼科的状態を持っていました。眼の健康管理ではすでに多数が知られていますが、20%を超えると認識されていない眼科の問題が指摘されました。在宅医療看護師による基本的な眼科スクリーニングは、加齢に伴う視力喪失の負担を軽減するための潜在的に関連するツールであり、回避可能な失明を排除するための世界保健機関とVISION2020の共同イニシアチブに貢献する可能性があります。関連する健康上の結果は、視覚障害があることに明確に関連しているようには見えませんが、むしろ一般的な健康上の問題があることに関連しているようです。

 ――――記事―――

在宅フレイル患者、6割に眼科的問題

ケアネットは2018/11/27に記事でこの論文を紹介しています。

 オランダ・アムステルダム自由大学のRuth van Nispen氏らは、訪問看護師(home healthcare nurse)によって在宅医療を受けた、在宅フレイル高齢者の眼科スクリーニングを調査した。その結果、対象者の60%が眼科的問題を抱えており、その多くは眼科医に認識されていたものの、20%超の患者は眼科的問題について医師らに認識されていなかった。著者は、「訪問看護師による基本的な眼科スクリーニングは、年齢に関連した視力低下の負担を減らす有用な手段となり、回避可能な失明を削減し、WHOのVISION 2020イニシアチブに貢献する可能性がある」と述べている。また、「重要な健康アウトカムは、視覚障害を有することと明らかな関連はなく、むしろ一般的な健康問題と関連していると考えられる」とも結論付けている。Acta Ophthalmologica誌オンライン版2018年10月27日号掲載の報告。以下略

Categorised in: 全身病と眼