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2020年11月18日

12438: アルツハイマー病のリスクで重要なのは、どこに住んでいるかだ。記事紹介

清澤のコメント:アルツハイマー病の危険因子では遺伝が知られるが環境因子も注目されて居るらしいです。(上図)Livingston G等は: Dementia prevention, intervention, and care. Lancet 2017; 390: 2673-2734で認知症に関して「生涯を通じて9つのリスク因子をコントロールし、脳の健康状態を改善できれば、認知症の35%は予防できる可能性がある」とする包括的レビューを報告しています。今回は居住地とアルツハイマー病発症危険の関連のお話です。

  ―――本日の注目記事短縮――――

By Clare Ansberry 2020 年 11 月 18 日 10:09 JST

 科学者や医療研究者の間では、加齢と脳の特定の変化がアルツハイマー病や関連認知症の発症率を高めることが知られてきた。研究者はここに来て、居住地がどう影響するかに注目している。

 米国では580万人がアルツハイマー病を患っており、死因の6位に入る。一連の新たな研究は、アルツハイマー病の有病率が高い地域を特定している。フロリダ州やテキサス州などを含む南東部やメキシコ湾岸の州で有病率が高い。が、地域によってアルツハイマー病の有病率が高い理由については、なお多くの疑問が残る。

 デューク大学のドレイスワミー氏は、「アルツハイマー病を純粋な生物学的な疾患と捉え、健康を左右する社会的要因を軽視してきた」。要因には所得や教育、医療や栄養価の高い食料へのアクセスが含まれるという。

 今年発表された2つの研究は地域に着目している。一方の研究はアルツハイマー病の有病率が貧困地区で高いことを突き止めた。もう一方の研究はオハイオ州に注目し、アパラチア山脈近辺の地方部では、それ以外の地方の郡に比べて有病率が高いことを把握した。

 ある患者支援団体は、黒人、中南米系、白人のアルツハイマー病有病率が最も高い郡と最も低い郡をそれぞれ25郡特定した。アルツハイマー病の有病率が黒人13.8%、中南米系12.2%、白人10.3%と最も高いからである。社会経済上の格差が健康格差に果たす役割には不明点が残されている。白人高齢者に比べると、黒人高齢者がアルツハイマー病になる確率は2倍、中南米系の高齢者は1.5倍となっている。

 オハイオ州立大学公衆衛生大学院のウィング助教(疫学)は「米国の高齢化は急速に進んでいる。どこにリソースを振り向けるか理解することが有用だ」と話した。同氏はオハイオ州のアパラチア山脈近辺の貧困郡では、それ以外の地方郡に比べて退行性脳疾患の有病率が2~3%高いことを突き止めた。

 ランセット・コミッションは、肥満や喫煙、大気汚染を含む12の危険因子を管理することで、世界全体で認知症の約40%を予防または遅延させることができるとの報告をまとめた。

 ウィスコンシン大の研究で、死亡時に最も貧困な地域に住んでいた人々は、最も富裕な地域に住んでいた人に比べ、アルツハイマー病に典型的な脳変性が見つかる確率がほぼ倍となった。有病率の高い地域では、運動する機会も少ない。

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