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2020年8月31日

12220:顕著な視覚症状を伴うアルツハイマー病。臨床および代謝評価:古い自著論文紹介

アルツハイマー病の眼症状を論ずる際に引用可能な論文ですが、今まで当ブログに紹介してなかったので採録しておきます。一般的に視力が下がるということではなくて、網膜の大細胞系に異常が起きて視覚失認が起きるという1989年のOphthalmology 誌です。

  ----抄録翻訳----

顕著な視覚症状を伴うアルツハイマー病。臨床および代謝評価
M清沢、T M Bosley、J Chawluk、D Jamieson、N J Schatz、P J Savino、R C Sergott、M Reivich、A Alavi
(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2788851/)
概要
著者らは、アルツハイマー型認知症(DAT)の8人の患者で、病気の初期(VS)に顕著な視覚症状のある5人、および視覚症状のない(NVS)3人の患者を調査しました。 VS患者の神経眼科検査の結果は、図のコピー、石原式色覚検査表によってテストされた色覚、および立体視において比較的一貫した異常を示しました。 18F-フルオロ-2-デオキシグルコース陽電子放射断層撮影(PET)によって決定された脳のグルコース代謝は、VSとNVS患者の一次視覚皮質で、年齢と性別を合わせた12人の正常なボランティアと比較して変化していませんでした。 VS患者のグルコース代謝は、左右の視覚連合皮質で45および34%減少し(Pはそれぞれ0.01未満および0.05未満)、左および右下頭頂皮質では34および37%減少しました(Pは0.05未満)コントロールと比較して; NVS患者は、これらの領域で有意な代謝変化はありませんでした。症状、身体診察、および代謝画像は、これらの患者が、主に視覚失認による視覚症状を示す軽度認知症のDATの異質であるが異なる臨床サブグループであることを意味します。
Alzheimer’s disease with prominent visual symptoms. Clinical and metabolic evaluation
M Kiyosawa , T M Bosley, J Chawluk, D Jamieson, N J Schatz, P J Savino, R C Sergott, M Reivich, A Alavi

この流れの関連論文が有るので、いくつか名前だけ挙げておきます。

同様の記事

1,アルツハイマー病のサブタイプにおける視覚皮質領域の優先的な代謝の関与:臨床的意義。Pietrini P, 他 Am J Psychiatry. 1996 Oct;153(10):1261-8.

2,アルツハイマー型の初老期痴呆と老年期痴呆の局所脳代謝パターンの違い:因子分析研究。Ichimiya A, 他J Neurol Sci. 1994 May;123(1-2):11-7.

3,認知症の脳代謝低下の縦断的PET評価:アルツハイマー病の治療研究における潜在的な結果の測定。Alexander GEほか、 Am J Psychiatry. 2002 May;159(5):738-45

4,臨床的に診断されたアルツハイマー病の患者における陽電子放出断層撮影法。McGeer PLほか。CMAJ。 1986:134:597-607。レビュー。

5,アルツハイマー病の眼科症状。Katz B, Rimmer S. Surv Ophthalmol。1989:34:31-43。

Categorised in: 全身病と眼