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2020年7月15日

12085:在宅テレワークに伴う眼精疲労を訴える患者が増えている

清澤のコメント:おはようございます。毎日夕刻に発売される日刊ゲンダイ、毎週火曜日にコラム欄をいただき書いています。人に話を聞いてもらうのが好きというのが原点です。日々その目で患者さんを見ていると、こんな話も聞いていただきたいという話題が見つかります。つい小さめの話題になりがちですし、大学の眼科講義ではないのですから、余り専門的にならないように注意し、職員にも目を通してもらってつまらなくならぬ様に注意しています。今日訪ねてくれた検査会社のお母さん社員のかたは、食卓は子供の塾のテレ授業でとられて、自分は小さなテーブルで座って作業したということでした。先日、東京のコロナの再発で休載になったときにこの新聞社にコーナーが消えたことを心配して電話してくださった方がいたと担当記者の方に伺いました。お礼申し上げます。

写真はイメージ

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【Q】在宅テレワーク中です。最近、目の疲れが酷く休んでも疲れが取れません。良い対策がありますか? (40歳女性)

【A】同じように眼精疲労を訴える患者さんが増えています。在宅勤務に伴う「デジタル眼精疲労」とか「コンピュータービジョン症候群」を話題にした記事も見かけるようになりました。

 事務作業のような目を使う作業のうち、休めば容易に回復する目の疲れを「眼疲労」と言います。

 これとは違って、「眼精疲労」というのは眼痛、重圧感、頭重感、視力低下、時には複視などを訴える状態を指します。しかもその自覚症状が蓄積されてなかなか回復せず、デスク作業の継続に支障をきたすというものです。そのうち、デジタル機器の使用を伴うものは従来のVDT(ビジュアルディスプレーターミナル)症候群とも重なります。眼精疲労は「調節性眼精疲労」「筋性眼精疲労」「不等像性眼精疲労」「症候性眼精疲労」「神経性眼精疲労」に分けられますが、デジタル眼精疲労は調節性眼精疲労に含まれると考えてよいでしょう。

 新型コロナウイルス感染症の伝播に伴って、世間では自宅でのテレワークが急速に進みました。しかし、自宅に書斎を持っているなどという方はおそらくまれで、ダイニングキッチンの食卓を使い、スマホで顧客や同僚と連絡しながら、ひたすらノートパソコンで作業をしている方が多いのではないでしょうか? 場合によっては9時から5時の勤務時間もあいまいかもしれません。

 そのような場面では、モニター画面の照明条件、モニターと目の距離、机の高さと椅子の高さなど、目に直接影響する労働環境のコントロールはほとんどなされてはいないことでしょう。

 会社のオフィスではこのような条件は厳しく統制されていたはずであり、テレワークでの労働環境管理状況は野放しといえるでしょう。

 理想的なPC作業環境としては、①十分な明るさ②画面と目の距離は40~70センチ③視線はやや下向き④書類と目の距離が画面から目の距離とほぼ同じ⑤作業に適切な姿勢で座る⑥画面の反射をさえぎるフィルターの利用が挙げられます。自宅で在宅勤務をされる方はこの条件を再チェックされるとよいでしょう。

 PC作業に伴う眼精疲労に対する対策として、作業1時間につき10分程度の休息をとること、近方を見る作業の間に壁に掛けられた時計など遠方のものを見る目の体操を意図的に挟むこと、などが勧められています。

 ドライアイも眼精疲労を増強させる要因ですから、室内で座る位置とエアコンの位置を考えて検討されるとよいでしょう。ドライアイが強い場合には適切な点眼液や、涙点プラグの使用なども考えられます。自分なりの工夫で眼精疲労が軽減しない場合には、早めに眼科医にご相談ください。

Categorised in: 全身病と眼