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2020年6月8日

11962:WHOがマスク使用に関する方針転換、無症状者のマスク着用によるエビデンス

清澤のコメント:咳をする人にマスクをしてもらおうというのはもちろんですが、マスクをすることでコロナウイルス感染症にかかってない人も自分を守れるということかと思っておりました。あくまで、唾液の飛散を減らして他人へのコロナウイルス感染を減らそうということなのですね。ネット記事の短縮採録です。 https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200607-00182203/

忽那賢志 6/7(日) 9:39

6月5日、WHO(世界保健機関)は症状がない人に関するマスク着用の推奨に関し方針転換を行いました。

世界保健機関(WHO)は5日、新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのマスク利用の指針を改定し、流行地では公共交通機関利用時など人同士の距離を取ることが難しい場合、他人に感染させないためにマスク着用を推奨すると表明した

日本人的には症状があろうとなかろうとマスクを着用することに何の違和感もないかと思いますが、これまでWHOは症状のない人がマスクを着用することを推奨しておらず、症状がある人に限定してマスク着用を推奨していました。

この方針転換にはどういった背景があるのでしょうか。

これまでは概ね「症状のある人=感染性あり」だった

WHOはこれまで「症状がある人のみマスク着用を推奨」という立場をとっていました。

これは、新型コロナ以前に知られていた呼吸器感染症(咳などの飛沫から広がる感染症)は症状が出てから感染性が出るという原則に則ったものです。

例えばインフルエンザは、発症直前からもウイルスを排出してはいますが、感染性のピークは発症から1日後です。同じコロナウイルス感染症であるSARS(重症急性呼吸器症候群)では発症から10日後に感染性のピークが来ます。このように、これまでの呼吸器感染症は症状のある人から感染が広がっていたという科学的・疫学的事実に基づいて「症状がある人のみマスク着用すべし」という推奨が出されていたわけです。

新型コロナは発症前に感染性のピーク

しかし、新型コロナはこれまでの呼吸器感染症とは異なり、発症する前から人にうつしていることが明らかになってきました。

このように新型コロナウイルス感染症では、発症前に感染性のピークがあり、発症前の無症状の時期から周囲にうつしているというデータが集積してきました。

これがほとんど無視できる量であれば良いのですが、新型コロナの感染伝播の合計50%は無症状者からの伝播であることが分かっています。

会話や呼気でも飛沫が発生する

どうやって「発症前の時期」あるいは「無症候性感染者」から感染するのでしょうか?

以下はNew England Journal of Medicineに掲載された動画です。

会話によって発生する飛沫がマスクを着用すると、ほとんど飛ばなくなります。

「咳で発生する飛沫の量と会話で発生する飛沫の量は大きくは変わらない」とする研究もあり、症状がなくても会話などで新型コロナが伝播する可能性が示唆されます。

またマスク着用によりヒトコロナウイルス(新型コロナウイルスではなく)に感染した患者の呼気からはウイルスが減少するという、当たり前の研究も最近報告されています。新型コロナでもマスク装着は有用と考えられます。少なくとも1人以上の感染者が出た家族のうち、最も感染が広がりにくかった要因は「発症前からのマスク着用」であったとする報告も出ています。

これらの知見に基づき、WHOは「流行地では無症状者も公共交通機関利用時などではマスク着用」という方針に切り替えたものと思われます。

なお、CDC(米国疾病予防センター)は4月3日の時点で流行地域における無症状者のマスク着用を推奨しており、日本でもご存知の通り5月4日から「新しい生活様式」として屋内では無症状者もマスクを着用することが推奨されています。

WHOの推奨は世界全体への影響を及ぼすため慎重な判断が求められることから、エビデンスがある程度集積するまで推奨を保留していたのではないか。

屋外でのマスク着用は危険なことも

ちなみにマスク着用が推奨されるのはいまのところ換気が不十分となりやすい屋内や混雑した交通機関内のみであり、屋外でのマスク着用を推奨しているものではないことにご注意ください。

またマスク装着によってマスク表面が汚染し、これを触ることによって手にウイルスが付着し感染のリスクとなることも考えられます。自身の感染予防のためにはマスク着用以上に、手洗いをこまめに行うことが重要です。

Categorised in: 全身病と眼