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2020年5月11日

11869:難病治療薬「ゾルゲンスマ」 1回当たり約1億6700万円で調整:記事紹介です

眼科医清澤のコメント:医学の進歩は寿ぐべきものですが、今の国民皆保険に取り込むとなると、その部分がどこからか削られるであろう訳で、必ずしも喜べない気がします。このほかにも、この薬品の承認にはノバルティスの対応にも問題があったという話があり、 PMDAは審査報告書 でノバルティス社を強く批判している模様です(この記事末尾の解説参照)。

2020年5月11日 20時51分

「世界一高い」とも言われる、幼い子どもなどの難病の治療薬「ゾルゲンスマ」について、厚生労働省は、保険適用の対象とし、1回当たり、およそ1億6700万円とする方向で詰めの調整を進めています。

「ゾルゲンスマ」は、幼い子どもなどの全身の筋力が低下する難病「脊髄性筋萎縮症」の治療薬で、ことし3月に国の承認を受けました。

アメリカでは1回あたり2億円を超え、世界一高い薬とも言われていることから、国内での価格設定が注目されています。

こうしたなか厚生労働省は、「ゾルゲンスマ」を公的な医療保険の適用対象としたうえで、1回当たりおよそ1億6700万円とする方向で詰めの調整を進めていることがわかりました。13日に開かれる中医協=中央社会保険医療協議会で承認されれば、現在国内で保険が適用されている薬で最も高額となります。

対象となる患者は年間25人程度と見込まれ、患者側が支払う医療費には上限が設けられ、それを超えた分は保険料などで賄われることになります。

追記:「脊髄性筋萎縮症」とはどのような病気ですか

脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)とは、脊髄の 運動神経 細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる 神経原性の筋萎縮症 で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ運動ニューロン病の範疇に入る病気です。体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮を進行性に示します。小児期に発症するI 型:重症型(別名:ウェルドニッヒ・ホフマンWerdnig-Hoffmann病)、II 型:中間型(別名:デュボビッツDubowitz病)、III 型:軽症型(別名:クーゲルベルグ・ウェランダーKugelberg-Welander病)と、成人期に発症するIV型に分類されます。主に小児期に発症するSMAは第5染色体に病因遺伝子を持つ 劣性遺伝性 疾患ですが、成人発症のSMA IV型は遺伝子的に複数の成因の混在が考えられます。

「ゾルゲンスマ(R)点滴静注」(一般名:オナセムノゲン アベパルボベクとは : 脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy:SMA)に対する遺伝子治療用製品。 ゾルゲンスマは、SMAの原因遺伝子であるヒト運動神経細胞生存(Survival Motor Neuron:SMN)タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだ、野生型のアデノ随伴ウイルス9型(AAV9)を利用した遺伝子治療用ベクター製品。静脈内に投与された同品は、SMAの根本原因であるSMN1遺伝子の機能欠損を補って、運動ニューロンでSMNタンパク質を発現させ、運動ニューロンの変性・消失を防ぎ、神経および筋肉の機能を高め、筋萎縮を防ぐことで、SMA患者の生命予後および運動機能を改善することが期待される。導入したSMN遺伝子は患者のゲノムDNAに組み込まれることなく、細胞の核内にエピソームとして留まり、運動ニューロンのような非分裂細胞に長期間安定して存在するように設計されている。

承認まで1年4カ月…先駆け指定の「ゾルゲンスマ」審査はなぜ長引いたのか

https://answers.ten-navi.com/pharmanews/18221/

2020/04/20

先駆け審査指定制度の対象品目でありながら、申請から承認までに1年4カ月もの期間を要したノバルティスファーマの脊髄性筋萎縮症向け遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」。PMDAが公表した審査報告書で、同社が先駆け審査指定制度を事実上活用しなかったことなど、審査が長引いた経緯が明らかになりました。

Categorised in: 全身病と眼