お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2020年1月5日

11423:下歯槽神経損傷関連痛覚過敏における中枢神経系の関与に関する実験的研究:論文紹介

清澤のコメント:知人から別刷りをもらったので読んでみました。この実験での疼痛は神経障害性疼痛として表現されるべきかもしれません。最近の大阪大学の論文も参考になりそうです。

出典:Journal of Oral and Maxillofacial Surgery

(口腔顎顔面外科ジャーナルVolume 76、Issue 10、2018年10月、Pages 2089.e1-2089.e8)

下鰐領域の下歯槽神経損傷関連痛覚過敏における中枢神経系の関与に関する実験的研究

Kiyomoto M, Shirota T ほか

https://doi.org/10.1016/j.joms.2018.06.021

目的

下歯槽神経損傷のラットモデルを使用して、下歯槽神経損傷後に起こる精神領域の感覚障害における中枢神経系の関与を調べた。

患者と方法

ラット下歯槽神経は糸による結紮により損傷を受け、手術後の行動変化の経過は42日間観察されました。さらに、三叉神経脊髄尾側(Vc)のミクログリアとアストログリアの活性化は、免疫組織化学を使用して分析しました。 c-Fos陽性細胞(注1)を定量的に評価して、ニューロンの興奮状態を分析しました。

結果

離脱閾値は、手術後5日で下歯槽神経結紮(IANL)グループの(シャム手術)偽グループと比較して大幅に減少し、その後回復しました。さらに、モデルグループでは術後5日目にVc領域でミクログリアおよびアストログリアが活性化され、IANLグループではc-fos陽性細胞も有意に頻繁に認められました。しかし、42日目にIANL群と偽群の間に離脱閾値に有意差は見られず、ミクログリア、アストログリア、またはc-fos陽性細胞の量にも有意差は見られませんでした。

結論

中枢神経系のミクログリア、アストログリア、ニューロン間の相互作用は、下歯槽神経損傷に関連する下顎領域の痛覚過敏の慢性状態への進行に関与している可能性があります。

(注1;cfos. 記憶や不安関連の行動実験をした際に,その刺激に対して反応した神経細胞では,約30分後にはmRNAレベルで,1~2時間後にはタンパク質レベルでの発現上昇がみられる.神経細胞活動性の指標として用いられている. )

関連記事:

Categorised in: 全身病と眼