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2019年12月13日

11375:高齢者にリスク高い薬、80代処方ピーク 睡眠・抗不安

神経眼科医清澤のコメント;当医院でも治療することが多い眼瞼痙攣の原因にもなるベンゾ系薬剤の話題が取り上げられています。出典:https://digital.asahi.com/articles/photo/AS20191207001334.html 眼瞼痙攣の診断ではその使用歴を聞くことが必須です。

記事抄出:編集委員・田村建二 松浦祐子、田村建二 2019年12月7日22時

のみ続けると転倒や骨折、認知機能の低下を招きやすいとして、高齢者はできるだけ使用を控えるべきだとされている睡眠薬や抗不安薬が65歳以上に多く処方され、ピークは80代だった。厚生労働省のデータをもとに朝日新聞が解析し、高齢者にリスクの高い薬が多用されている実態が浮かんだ。

 睡眠薬や抗不安薬は、中枢神経の興奮を抑えるなどの作用があり、眠気をもたらしたり不安感を少なくしたりする。ただ、高齢者がデパスやハルシオンなどの「ベンゾジアゼピン(ベンゾ)系」といったタイプを使うと、転倒や認知機能障害が起こりやすくなるという研究が数多くある。やめられなくなる依存も起こしやすく、死亡リスクが上がるという報告もある。

 薬を分解して排泄(はいせつ)する能力が低くなることから、高齢になると薬が効きすぎたり、副作用が強く出たりしやすい。日本老年医学会の高齢者の薬についての指針「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」は、これらの薬について「使用するべきでない」「可能な限り使用を控える」と求めている。第三者機関の医療事故調査・支援センターは6月、ベンゾ系の薬をのんでいた高齢者が入院中に転倒し、頭を強打して死亡した複数の事例を示し、慎重に扱うよう提言している。

 厚労省は3年前から、医師が診療報酬を請求するのに使うレセプトの情報をもとに、処方量の多い薬を性別・年齢層別にまとめ、公表している。データ作りに携わった吉村健佑氏の協力を得て、外来処方されたベンゾ系の睡眠薬・抗不安薬について集計。人口千人あたりの処方数を、総務省の統計をもとに年齢層別に出した。

 ベンゾ系の睡眠薬・抗不安薬のうち、性別と年齢層が判別できる約39億8千万錠を解析。53%の約21億錠が65歳以上に、33%の約13億1千万錠が75歳以上に処方されていた。(中略)

 奥村泰之氏は「別々の診療所から同じタイプの睡眠薬・抗不安薬を処方されて必要以上の量をのんでいる人が少なくない」と指摘する。

 ベンゾ系の薬は、抑うつに使うことも認められている。高齢者は同じ種類の薬が別の治療目的で出される例がある。

 秋下雅弘氏は「高齢者がかかわる幅広い診療科で『慎重に処方し、安易に続けない』といった啓発を一層進めていく必要がある。」と話す。(編集委員・田村建二)

薬減らし、症状改善

 睡眠薬・抗不安薬は、65歳以上の人に外来処方され、健康被害の報告も相次ぐ。薬を減らそうとする動きも出ている。――

 「デパス」(一般名エチゾラム)を12年間のみ続けた90代男性は、認知機能が低下し視線が合わせられず、会話もできなくなった。

 不眠をきっかけに1日3錠をのみ、別の同系統の睡眠薬も時々追加した。足がふらつき始め、薬が切れると不安が高まった。

高瀬義昌医師は、ベンゾ系の薬を減らすことに力を入れる。パニックになった女性には「不安になったらいつでも電話して」と伝え、副作用がより少ない抗うつ薬に変更した。「ベンゾ系は依存性が強く、薬が切れると不安感に襲われパニックに陥りやすい。ときに『中毒』すら起こす薬だ」と指摘する。

 厚労省も2016年、エチゾラムを麻薬取締法で規制対象となる向精神薬に新たに指定した上で、一度に処方できる日数を最長30日分に制限した。不調があり、長くのんでいる薬がある場合、医師や薬剤師に相談してみるとよい。

 ベンゾ系の薬は、高齢者では不眠に使われることが特に多い。不安やうつにはカウンセリングを中心とした「認知行動療法」が保険適用されている。(松浦祐子、田村建二)

代表的な睡眠薬・抗不安薬(商品名、カッコ内は一般名)

・デパス(エチゾラム)

・ソラナックス(アルプラゾラム)

・リーゼ(クロチアゼパム)

・ハルシオン(トリアゾラム)

・ワイパックス(ロラゼパム)

・メイラックス(ロフラゼプ酸エチル)

・セルシン(ジアゼパム)

・レキソタン(ブロマゼパム)

・ロヒプノール(フルニトラゼパム)

・グランダキシン(トフィソパム)

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Categorised in: 全身病と眼