お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2019年11月13日

11288:110歳以上の超長寿者が持つ特殊なT細胞:プレスリリース紹介

清澤のコメント:本日のニュースとして報道されている110歳以上の人では 「CD4陽性キラーT細胞」 が多いという研究です。理研のホームページのプレスリリースを参照しました。サンプルがたった7人と思いましたが、日本中でも146人しかいないのだそうです。 プロナスは研究者の夢見る雑誌です。

-スーパーセンチナリアンの免疫細胞を1細胞レベルで解析-

理化学研究所(理研)生命医科学研究センタートランスクリプトーム研究チームの橋本浩介専任研究員、ピエロ・カルニンチチームリーダーと慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターの広瀬信義特別招聘教授(研究当時)らの共同研究グループは、スーパーセンチナリアン(110歳以上)が特殊なT細胞である「CD4陽性キラーT細胞」を血液中に多く持つことを発見しました。

本研究成果を通して免疫と老化・長寿との関係を理解することで、免疫の老化を予防し、健康寿命の延伸に貢献することが期待できます。

今回、共同研究グループは、110歳に到達した超長寿者であるスーパーセンチナリアン7人と50~80歳の5人から直接採血を行い、血液中に流れる免疫細胞を1細胞レベルで解析しました。その結果、スーパーセンチナリアンでは、免疫システムの司令塔の役割を果たすT細胞の構成が50~80歳と比べて大きく変化していることが分かりました。なかでも、通常は少量しか存在しないCD4陽性キラーT細胞が高い割合で存在していました。さらに、これらのT細胞受容体を調べたところ、特定の種類の受容体を持つT細胞が増加するクローン性増殖が起きたことが明らかになりました。

本研究は、米国の科学雑誌『Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)』オンライン版(11月12日付け:日本時間11月13日)に掲載されます。

  • T細胞、CD4陽性ヘルパーT細胞、CD8陽性キラーT細胞、CD4陽性キラーT細胞
    T細胞は、獲得免疫システムの中核をなす細胞で、血液中や組織の中など体中に存在する。細胞表面に存在する分子によって大きくCD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞の2種類に分類される。CD4陽性T細胞は、抗原を認識すると他の免疫細胞を活性化するなどの機能を持ち、CD4陽性ヘルパーT細胞とも呼ばれる。一方、CD8陽性T細胞は、直接他の細胞を殺す機能を持つため、CD8陽性キラーT細胞とも呼ばれる。CD4陽性でありながら、細胞を殺すための分子を発現しているものをCD4陽性キラーT細胞と呼ぶ。
  • T細胞受容体
    T細胞の細胞表面にある受容体で、抗原を認識して細胞内に活性化刺激を伝える。胸腺でT細胞が成熟する時に受容体遺伝子が再構成され、一つ一つのT細胞に異なる受容体が発現する。

Categorised in: 全身病と眼