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2019年10月12日

11162:健康は目に聞け;高千穂大学公開講座 ご案内

私の担当は「眼の疾患の常識・非常識」。従来の眼疾患治療への常識が変わっています。11月16日土曜日午後2時40分から40分間。ひとつ当たり8分で5話でしょうか?候補に挙げる過去の常識とこれからの新常識を列挙してみました。(スライドを40枚見当でこの連休中に作ります)

1)近視

①学童近視:近視に確立された治療はない。➡オルソケラトロジー、遠近両用眼鏡、低濃度アトロピンなどが出て来た。

② 病的近視の診断治療:強度近視の網膜萎縮には手がない➡近視性眼底変化についての理解が進んだ。OCTAの発達もブレークスルーである。抗VEGF眼内注射も行われる

2)眼表面:眼表面の摩擦は、角膜病変での重要性が知られず、上輪部角結膜炎や糸状角膜炎治療にはヒアレインのみが有った。➡ティアーフィルムオリエンテッド治療が提唱され、レバミピド(ムコスタ)とジクアホソル(ジクアス)で突破口が出来た。涙点プラグも有効。

3) ①緑内障:緑内障は高眼圧で視野が欠けるける病気だった。➡低眼圧緑内障が実は多い。機械の発達で診断は乳頭周囲解析と網膜黄斑解析による早期緑内障診断へ向かった。視野前緑内障も発見された

②緑内障治療薬:病気により決定し、多剤でも単剤使用。➡従来の主流であった副流出路に働く薬剤(プロスタグランジン計)ではなく 主流出路に働く 新薬(ロック阻害薬)も増えた。今は、配合剤利用でアドヒアランス改善が更に図られる。

③原発閉塞隅角緑内障:この疾患は重要度が低かった。レーザー虹彩切開をする。➡疾患の重要度が増した。矯正視力が良くても、より結果の良い水晶体再建術(白内障手術)を積極的に勧める。

(追加: 自動車運転へのコンセンサスも変化した。:左目でしか見えない左側方視野が欠けていれば、左からの飛び出しが、両眼の上視野が欠けていれば信号の見落としが起きる。)

4)加齢黄斑変性や黄斑浮腫:黄斑部に新生血管が出来、出血と瘢痕化で失明する治療できない疾患だった。➡抗VEGF薬の眼球内注射が一般的になった。然し一回20万円と高価であり、治療断念する患者さんも多い。総額の決まった眼科医療費が、海外の製薬会社に奪われている。

5)視神経炎:視神経炎は原則的に多発性硬化症であり、ステロイドパルスが唯一絶対の治療法であった。➡モグ抗体や抗アクアポリン4抗体など視神経に有る抗原に対する免疫疾患が多数見つかった。またレーベル病などの診断可能な遺伝性視神経疾患も増えた。多くの検査を行い、原因を突き詰めてから治療する時代となった。

Categorised in: 全身病と眼