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2019年6月25日

10855:慢性疲労症候群とその眼症状とは:

 眼科でもその傾向は感ずるところであるが、「心療内科では患者さんが自分で病名を決めて治療に来る傾向があり、なかでも、「慢性疲労症候群」を訴える患者が増えた」という。

「慢性疲労症候群」を改めて調べてみると、原因不明で強度の疲労が6か月以上継続する病気で、重篤度が伝わらない「慢性疲労」と区別がつきにくいので、アメリカ患者団体は、「慢性疲労免疫不全症候群」という呼称を利用しているという。主な症状は、①身体及び思考力両方の激しい疲労、②微熱・咽頭痛、頸部あるいはリンパ節の腫張、③原因不明の筋力低下、④思考力の低下、⑤関節障害、⑥睡眠障害であるという。血液検査を含む全身の検査を受けても他の病気が見つからず、精神疾患も当たらない場合に初めて疑われる病気である。ただし気分障害(双極性障害、精神病性うつ病を除く)、不安障害、身体表現性障害、線維筋痛症は併存疾患として扱い、除外しない。詳細に検査をすると神経系、免疫系、内分泌系などに異常が認められる場合もあるという。

では、その眼症状には何があるのだろうか?復習のために

Caffery BEほか、「慢性疲労症候群の眼の徴候と症状」、J Am Optom Assoc. 1994;65:187-91.の抄録を訳出してみる。

慢性疲労症候群の眼の徴候と症状:

キャフェリーBE、ジョセフソンJE、サメクMJ。

抄録:

バックグラウンド:慢性疲労症候群(CFS)は、眼球系を含む複数の系に影響を与える比較的新しく定義された臨床診断名である。これらの影響は十分に文書化されてはいない。

方法:25人の連続したCFS患者を評価し、そして眼の徴候および症状を記述した。

結果:重大な眼症状が25人の患者全員に見られた。最も一般的な臨床所見は、眼球前涙液膜および眼球表面の異常(19人の患者)、年齢に対する調節力の低下(18人の患者)であった。

結論:CFSは多くの点で眼球系に影響を及ぼす。眼科医療従事者は、これらの患者を検査する際には、調節の必要性、眼の表面の病気、涙液膜の機能障害に特に注意を払うべきである。これらの眼所見の病態生理学へのさらなる研究は、CFSの病態生理学のより良い理解につながるかもしれない。

◎研究者と臨床専門家は力を組み合わせて、最も不可解で困難な病気の1つである慢性疲労症候群をよりよく理解しようとする。 広く分類されたが、ほとんど理解されていない、この症候群は、免疫機能不全症候群、筋痛性脳脊髄炎、姿勢起立性頻拍などを含む様々な診断と分類を包含する。

世界クラスの科学者と協力し、最先端の技術を駆使した感染症専門家のJoséMontoya医師は、感染に関連した慢性疾患に関するスタンフォードイニシアチブを通じて原因の発見と治療法の開発を積極的に推進している。

Categorised in: 全身病と眼