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2016年3月3日

7536:脳を刺激する活動がアミロイド斑の蓄積減少なしにアルツハイマー病の症状を遅らせる:論文紹介

清澤のコメント: 定期的に頭を使う活動に従事することは、認知機能の低下やアルツハイマー病の進行を遅らせることが知られている。しかしこの脳の活動は脳内の基礎疾患を変えるわけではないというお話です。(2020年1月13日追記)

アミロイドβ斑の蓄積減少ではなく、脳を刺激する活動がアルツハイマー病の症状を遅らせる:記事紹介

アルツハイマー病のリスク遺伝子を持つ人は例外である、と米国の研究者らは説明する。.

定期的に頭を使う活動に従事することは、認知機能の低下やアルツハイマー病の進行を遅らせることが知られている。しかしながらこの活動は脳内の基礎疾患を変えるわけではない、と米国の研究者らは『Neurology』で報告している。

メイヨー・クリニック(ミネソタ州ロチェスター)の科学者は70歳以上のアルツハイマー病患者393人を対象に研究を実施した。そのうち53人に軽度認知障害が見られた。学歴により患者を2つの群(14年以上の学歴を持つ群と14年未満の学歴を持つ群)に分けた。次に研究者らはアルツハイマーのバイオマーカーを探し、質問票を用いて患者の中年期における知的活動と身体活動を評価した。

評価結果は、患者がAPOE4と呼ばれるアルツハイマー病のリスク遺伝子の保有者であるか否かによって異なっていた。この遺伝子を持たない人では、脳を刺激する活動がアルツハイマー病の症状の進行を遅らせたが、脳内のアミロイドβ斑と呼ばれる同疾患の生物学的兆候を遅らせることはなかった。

対照的に、APOE4遺伝子を持つ人のアミロイドβ斑の量は、学歴、および人生全体で頭を活発に使い続けることと関連しており、中年期を通して学び続けた高学歴の人は、中年期に頭を活発に使い続けなかった高学歴の人と比べて、アミロイドβ斑のレベルがより低かった。

この研究結果は、同遺伝子を持たない人に頭を使う活動を控えるよう奨励するものではない、と研究著者のPrasbanthi Vemuri氏は主張した。「世間に知ってほしい主なメッセージは、頭を使い続けることがアルツハイマー病の症状を遅らせる上で非常に重要であるということです」と同氏は述べた。

Effect of intellectual enrichment on AD
biomarker trajectories Longitudinal imaging study

https://n.neurology.org/content/neurology/early/2016/02/24/WNL.0000000000002490.full.pdf に公開

Categorised in: 全身病と眼