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2021年6月14日

12940:新型コロナウイルスの変異とワクチン:黒木登志夫先生投稿記事より抜粋

東北大学関東艮陵同窓会(東北大学医学部同窓会関東支部)の会報である関東艮陵だよりが届けられています。今回は押田茂實先生が会長を辞任され、飯野正光先生が新しい会長に就任されました。

今回の会報の特集は「新型コロナウイルスの変異とワクチン」を1960年東北大学医学部卒業、現日本学術振興会の黒木登志夫先生が書いておいでです。興味深い内容なので、要点を採録させていただきます。

  ーーー記事抜粋ーーー

変異ウイルス:CoV-2は遺伝子をmRNAの形で持つ。変異しやすく、ひと月に2回も変位する。イギリス型変異腫(N501Y)は免疫抑制剤を使っていた患者体内で変異した。CoV-2はキクガシラコウモリから、たぶんセンザンコウに感染し人にうつるように変異したと思われる。武漢型からヨーロッパ型(D614G)に、更にN501Y変異を持つイギリス型が、現在日本の主流ウイルス。今度はインド型が日本に入ってきている。変異はランダムに起こるが、スパイクのACE2酵素との結合部位に起きる。

ワクチンと重篤な副作用:ワクチンがあっという間に開発された。ワクチンもスパイクタンパクを標的にしている。ファイザー・モデルナワクチンは重大な副作用にアナフィラキシーショックがあるが、エピネフリンで治療できる。もう一つはスパイク遺伝子をDNAにしてアデノウイルスをベクターとするもので、アストラゼネカ、ジョンソンジョンソン、そしてスプートニクVがある。予想外に血栓症による死者が出た。

厚労省のポリシー:COVID-19感染は感染力も強く、今新しいフェーズに入った。日本の体制の弱点が問題となった。それは厚労省がPCR検査を抑えてきたこと。今でもPCR 検査に偏見を持つ人がいる。変異ウイルスに対処するにはPCR検査とゲノム解析が必要。この解析の遅れと、ワクチンの遅れが日本では起きた。政治家、官僚、専門家の責任は大きい。

「新型コロナの科学」(黒木著・中公新書)ブログ「コロナウイルスarXiv」参照。http://www.igaku-kaiseikai.jp/wp-content/uploads/2021/04/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9arXiv26%E3%80%8020210413.pdf

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