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2021年1月31日

12621:新型コロナ感染検査に「プール方式」PCRが破格の安さ。でも精度には注意が必要:新聞記事紹介

清澤のコメント:私的な検査を比較的安価で大規模に行っているクリニックではこの方法が使われているのでは無いか?という噂を聞いていたのですが、その影響を恐れて口に出来ませんでした。あらかじめ被検者の検体を残しておき、5人分のプール検体から陽性が出たら、再度調べてみれば数時間の遅れが有るにしろ正しい結果が得られるという理屈です。この方法を公に提唱していた人も以前からおり、本日の朝日新聞によれば、今回は公的な検査にもその方法を用いられるようになったそうです。最終的な陽性の結果を出すまでに少し時間がかかることと、記事によれば感度が少し下がるという欠点は(?)あるのだそうです。

プール方式の検査キット。最大5人分の唾液(だえき)を入れて一つの検体にする=2021年1月18日午後1時3分、栃木県那須塩原市、市野塊撮影

 新型コロナウイルスのPCR検査について、厚生労働省は今月、数人分の検体を一度に調べる「プール方式」を、対象を限って行政検査でも使えるようにした。無症状の人まで検査が広がり、隠れた感染者が見つかることが期待される。うまく使えば時間とコストを減らせるが、精度は落ちるため、使い方には注意が必要だ。

 プール方式は、複数の人の検体を混ぜて一度に調べ、結果が陽性のときだけ一人ひとり調べ直す。感染者が少ないほど調べ直す機会が少なくてすみ、検査規模を拡大しやすい。一方、症状のある人や濃厚接触者など感染が疑われる人に用いると、検査し直す二度手間が増え、非効率になる。このため、感染者がほとんどいないと見込まれる人たちに適した検査方法だ。

 国内では、新型コロナの検査を症状のある人や濃厚接触者に集中させてきた。だが、感染に気づかない無症状の人が大規模クラスターのきっかけにもなる。厚労省は昨秋以降、感染の流行地の高齢者施設などでは、感染者が1人も確認されていなくても一斉・定期的に検査するよう求めてきた。だが、検査の負担もあり、徹底されてこなかった。

 東京都世田谷区などは、介護職員らへの検査を増やすため、プール方式を国が費用を持つ行政検査で使えるように要請。厚労省は今月、プール方式の検査法の指針を公表し、高齢者施設や医療機関での感染拡大を防ぐために、職員や入所・入院者で無症状の人を対象に行政検査で使えるようにした。

 プール方式の必要性を提唱してきた徳田安春・群星沖縄臨床研修センター長(臨床疫学)は「検査の目的は、陽性者をできるだけ多く見つけ出し、隔離、保護すること。海外の先進国はすでにプール方式を導入し、病院などでのクラスター防止につなげている。日本でも使える手段は全て使っていくべきだ」と話す。

 ただ、プール方式は陽性と判定する精度が一般的には落ちる。PCR検査では、ウイルスの遺伝物質の有無を調べるが、検体内のウイルス量が少なすぎると陰性と判定される。検体を入れるチューブの大きさは決まっており、プール方式ではチューブ内の1人あたりの検体量が少なくなるためだ。また、PCR検査自体、試薬や機器によって精度はまちまちだ。

 こうした実情も踏まえ、厚労省の指針では、プール方式を始める前に機器や試薬の精度の確認を求め、検体を混ぜるのは5人分を基本としている。

 PCR検査に詳しい亀田総合病院の大塚喜人・臨床検査部長は「あくまでも今までの検査体制では見つけにくかった隠れた感染者を見つけ出す手段だ」と指摘。プール方式には精度の高い方法だけを選択することが必要だとする。

 行政検査以外でも、検査拡大のきっかけになっている。栃木県那須塩原市は、市民向けのPCR検査を18日に開始。医療機関などの自費検査は2万~3万円が多い中で、同市の検査は千円。市が1回4千円程度負担はするものの破格の安さだ。プール方式を使ったことがその一因だ。

 同市では、同居家族の最大5人まで、まとめて1回検査する。利用者自身が専用の容器に唾液(だえき)を入れ、市内の空き地にできた専用施設に持ち込む。陽性なら翌日以降に連絡があり、市が指定する医療機関で2次検査を受けてもらう。

 同市は検査の目的に「無症状の陽性者の早期発見」と「不安の解消」を掲げ、対象は感染に不安のある症状のない人としている。早期発見は期待できるが、陰性でも感染していないことの証明にならない精度だという点には注意が必要だ。

 厚労省研究班によると、100人に1人が感染している場合(陽性率1%)、5人分の検体をまとめると、個別検査よりも試薬や消耗品を75%ほど減らせる。陽性率が10%だと、削減効果は40%ほどに下がる。検査時間は、陽性率が1%では半減できたが、10%では個別検査とほとんど変わらなかった

 新型コロナのPCR検査を手がける京都大の松村康史准教授(臨床病態検査学)は「PCRの試薬や消耗品の品薄が続き、プール方式という選択肢ができたことは評価できる。ただ、得られる利点は比較する検査の手法や、検査の対象者数、感染者が含まれる割合によってケース・バイ・ケース。始める前に適切に評価しておくことが大切だ」と話す。(阿部彰芳、市野塊)

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