お問い合わせ

03-5677-3930初診受付

ブログ

2021年1月13日

12571:飲食店にバラまかれる協力金が、「現場で働く人」にまで届かないワケ :記事抄出紹介

2021年01月12日  [窪田順生ITmedia]

清澤のコメント:今回の大きなコロナ第3波では市中の医院へは持続化給付金の新たな支給はなさそうだ。それに対して小規模な飲食店は時間短縮に対する給付金がその規模の割に大きいそうである。しかし、この記事の著者は、パート労働者などにはその恩恵が行き渡ってはいないという。そして、話を繋いで、コロナ対応を大規模な病院だけが受け入れていること(そして市中の診療所がコロナに対応しない事)が、大病院労働者を疲弊させ、医療崩壊を招いていると説明する。ひょっとすると、一部で既にささやかれているように、新型コロナ感染症を第2類指定から外し、第5類にしてしまうという手はあるのかもしれない。しかし、そうしたら感染を封じ込めることは諦めて、集団免疫を待つという事になってしまうのだろうか?

  ーーー記事の抜粋ーーhttps://www.itmedia.co.jp/business/articles/2101/12/news040.html

まず、この記事の冒頭にいう;『1都3県での緊急事態宣言が発出されて、多くの飲食店が時短営業をスタートさせる中で、「一律1日6万円の協力金」をめぐって、「不公平ではないか」という指摘が出ている。

 多くの従業員が働き、都心の一等地で営業をするような飲食店を経営する方たちは、「1日6万円ぽっちではとてもやっていけない」という声が多く、ランチやテークアウトを強化して稼ぐしかない店も多い。

 その一方で、家族経営のような小さなお店で、賃料もそれほど高くないエリアで店を開いているような方たちの場合、「そんなにもらえるなら閉めたほうがいいや」と時短どころか休業に踏み切るケースも少なくない。何もしなくても過去最高の売り上げとなるような店もあらわれていることで、「補償儲(もう)け」という指摘もあるのだ。

 だが、こんな飲食店支援の不公平感がちっぽけなことのように感じてしまうほど、「理不尽な支援」が世の中には存在していることをご存じだろうか。それは、飲食業で働く人たちの8割を占めるアルバイトやパートの方たちの「休業手当」だ。

 SNSでは、店が時短になったことで、その分の休業手当がもらえたと喜んでいるアルバイトやパートの方も多いが、一部の店では「今月はシフトを減らしてもらっていいかな、ウチも厳しくて」とか「休業手当? ああ、それは完全に休業をしている店のことで、ウチは時短営業だから」なんて感じで店からうまいこと丸め込まれて、本来はもらえるはずの休業手当をもらえていない方たちもかなりたくさんいらっしゃるようなのだ。

 要するに、事業者にバラまかれた支援金が、現場で働いている人たちにまでしっかりと行き届いていないのだ。』

 そして、話は転じて医療現場に向かう:

『過剰な「事業者ファースト」が、過剰な「現場の疲弊」を招き、システム全体に壊滅的な損害を与えてしまったのだ。ちなみに今、これらと同じ「危機」にさらされているのが、医療だ。

 多くの専門家が指摘しているように、現在の「医療崩壊」は一部の病院にコロナ患者を集中させている「偏在」によるところが大きい一部の病院はコロナ患者が押し寄せてベッドも足りない「野戦病院」のようになっているのに、全国で10万以上ある町の小さな医院やクリニックはコロナ患者を受け入れることなく、平時と変わらぬ診療を続けているのだ。

 なぜこんな「偏在」が放置されているのかというと、選挙にも大きな影響力を持つ、日本医師会に政治が「配慮」をしているからだ。この団体のことをなんとなく「医師の団体」と勘違いをしている人が多いが、そうではない。会員は約18万人いて、そのうち約8万人は小さな医院やクリニックの経営者。つまり、日本商工会議所と同じく、「小規模事業者の団体」である。

 日本商工会議所が、最低賃金の引き上げに激しく抵抗をすることからも分かるように、「経営者団体」は基本的に、労働者よりも経営者の利益を守る。ご多分にもれず日本医師会も、コロナを受け入れている病院で死ぬ思いで働いている勤務医や看護師の皆さんの利益よりも、どうしても開業医の利益を優先する。

 だから小さな病院でコロナ患者を受け入れさせない。コロナ対応をすると一般診療を中止せざるをえないので、小さな医院やクリニックの経営は急速に悪化してしまうからだ。

新型コロナは、さまざまな問題を浮き彫りに

 断っておくが、医師会の批判をしているわけではない。業界団体が会員の利益を守るために条件闘争をするのは当然だ。もちろん、地域医療を担う開業医が潰れたら、それこそ医療崩壊なので、ここにコロナ治療をさせたくない考え方もあるのだろう。

 が、これまで見てきたように、今の日本で「過剰な事業者ファースト」が、「現場で働く人たち」に常軌を逸した低賃金重労働を引き起こしていることは紛れもない事実だ。コロナ以前から低賃金や長時間労働が常態化して、心身を壊す人が続出している病院の勤務医や看護師がここまで追い込まれているのも、同じような問題があるとしか思えない。

 新型コロナは、われわれの社会がクサイものにフタをして、隠してきたさまざまな問題を、誰にでも分かるような形で浮き彫りにしてくる。

 なぜコロナ医療の最前線で戦う人たちは低賃金重労働を強いられ、差別までされるのか。なぜ日本経済を支える小さな会社や、小さなお店で働く労働者がいつまでたっても低賃金で、休業手当さえももらえないのか。

 今の日本で起きているさまざまな問題は、われわれが長い間、「現場で働く人」を軽視してきたことのツケを払わされているのかもしれない。

Categorised in: ご近所の話題