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2020年12月5日

12480:焦点:米確保の人工呼吸器14万台、約半数はコロナ重篤患者救えず:ロイター記事紹介です

清澤のコメント:コロナ第3波が米国、ヨーロッパそして日本をも襲っています。そんな折、4月に米国政府が発注購入した3000億円分の人工呼吸装置の大半が、重症の呼吸促拍患者には使えない物だったという事だそうです。米国では医療崩壊もささやかれています。-------

2020年12月5日8:35 ロイター編集 

 米政府は今年4月、約30億ドル分の人工呼吸器を非常時に備える米戦略的国家備蓄用に発注したと発表した。しかし、ロイターが公開の仕様書を閲覧したり医師や業界幹部らに取材した結果、4月の発表以降に米政府が調達した14万台のうち、ほぼ半数は簡易型の呼吸装置だったことが分かった。

 しかし、ロイターが公開の仕様書を閲覧したり医師や業界幹部らに取材した結果、4月の発表以降に米政府が調達した14万台のうち、ほぼ半数は簡易型の呼吸装置だったことが分かった。コロナ患者の主要な死因である「急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」の治療に必要な最低限の要件を満たさないとされる装置だ。

ARDSの患者に気管挿管して使うタイプの集中治療室(ICU)用装置はわずか10%しかなかった。40%が短時間の使用を想定する搬送用装置だった。ーー

ジョンズ・ホプキンズ病院(ボルティモア)のサジッド・マンズール医師によると、呼吸器の多くがARDS患者に必要な条件を満たしていない上に、こうした人工呼吸器が国家備蓄されていることが、誤った安全の意識につながる。「ARDSになると症状は極めて重くなる。こうした患者のためには、どうしてもICU用の呼吸器が必要だ」と話す。

人工呼吸器の国家備蓄を管轄する米厚生省の報道官は、省庁間の部際チームが、新型コロナの治療ニーズをぎりぎり予測するしかなかった3月に、どの機種や性能を調達するかを推奨したと説明した。

米国では先週にコロナ新規感染者が110万人を超え、コロナ死者は26万8000人を超えている。現状で米国内に人工呼吸器供給の危機はない。ステロイド剤などの治療法が出てきて、気管挿管の需要が低下しているためだ。厚生省や簡易型の呼吸器のメーカーは、そうしたタイプでも新型コロナのそれほど急性でない症状を改善することはできるとしている。

しかし、ICU勤務経験があり、人工呼吸器使用の研究も発表している呼吸器疾患専門家の3人は、ロイターの取材に対し、連邦政府はARDS患者に対処できる人工呼吸器だけを追加調達すべきだったと語る。予算なども限られる中で、この春に重視されるべきだったのは、まさに当時供給が不足していたタイプの機器だったとしている。

新型コロナ患者は人工呼吸器に数週間つながれることがあり得るが、簡易型の呼吸器は通常は数時間程度、重篤な状態になった患者をICUに運び込む際などに使うことが想定されている。

<理想的でなくとも>

新型コロナ感染が中国や欧州で拡大した今年初め、世界各国の政府は人工呼吸器の確保に奔走した。アザ-厚生長官は2月、米国の人工呼吸器の備蓄は、新型コロナ流行と闘うには不十分だろうと表明。当時の備蓄は大半が重篤な呼吸器疾患に対処可能なタイプだったが、台数は約1万4000台だった。

トランプ大統領は3月下旬に米国は10万台を追加で生産するか調達すると約束し、数週間後に厚生省は大量発注を発表した。

国家備蓄は10月までに14万台が加わった。このうちICU用が1万5000台だった。厚生省の契約通知によると、このタイプの機器の価格は1台当たり約2万1600ドル。

このほか、重症患者のICU搬送時の使用を想定するが、圧力のコントロールや酸素レベル調節などの高機能も備えた、回復までの数週間に使用できるタイプを約5万8000台調達した。この平均価格は約1万6800ドル。

ロイターの分析によると、4タイプはWHOが3月に指針を公表した重症新型コロナ患者治療の最低基準を満たしていない。

<患者のリスク>

4つ目のタイプを共同で製造したのは、米フォード・モーターと米ゼネラル・エレクトリック(GE)。仕様書や専門家によると、気管挿管をしている急性症状のコロナ患者に長期間使うのには適していない。

カリフォルニア州が7月に国家備蓄から人工呼吸器500台の供給を要望したところ、受け取ったのはフォード/GEの製品だった。同州の公衆衛生当局者によると、必要だったのはより高機能な機器だったため、返却を要望。その後、厚生省はICU用の500台を送ってきた。同州に対し、フォード/GE製もそのまま保有できるようにした。

Categorised in: ご近所の話題