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2020年10月16日

12363:新型コロナが招くがんのリスク、診断遅れで命取りに:WSJ記事抄出です

清澤のコメント:街に出たくない、病院に行きたくないという思いが手遅れの眼を増やすというお話です。早めの受診をお勧めいたします。

 ---記事抄出---

新型コロナが招くがんのリスク、診断遅れで命取りに

マンモグラムなどの検診件数が減少、がんの見落としや診断の遅れが発生

By Anna Wilde Mathews and Mike Cherney

2020 年 10 月 16 日

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でマンモグラム(乳房専用レントゲン)などの検診件数が減少し、がんの見落としや診断の遅れが生じていることが、保険請求やがん診療機関の記録などで明らかになった。こうしたパターンの増加にがん専門医は警戒感を強めている。

 新型コロナ感染への懸念から今春、米医療機関の多くが診療を停止したことで、何十万件というがん検診が延期された。がんの多くは急速に進行する可能性があることから、発見されないまま何カ月も過ぎれば治療の選択肢が減り、死に至るケースが増えるなど一段と悪い結果を招きかねない。

 「死亡率の上昇につながらないはずはない」と米国立がん研究所(NCI)のノーマン・E・シャープレス氏は語る。影響は10年余りにわたって続く可能性が高いという。NCIが今年示した予測によると、未受診の例も含め、新型コロナによる治療への影響は乳がんと結腸がんだけでも向こう10年間の死者数を1万人押し上げる恐れがある。シャープレス氏はこうした推計について、今では低い数字に思えると述べた。

 全米300カ所に展開するがん診療病院「21世紀オンコロジー」によると、今年に入り8月までに新たに乳がんと診断された患者の約18%は病状が進んだ段階にあり、その比率は2019年通年の12%を上回る。15~19年には、乳がんと診断された患者のうち進んだ段階の割合は11~12.5%だった。同病院ではさらに、肺がんでも今年は進行してから来院する患者の割合が高まっているという。――

 テネシー州ノレンスビルのリチャード・ウェーマイヤー氏(70)は9月に肺がんで亡くなった。ステージ4の末期がんと診断されたのはわずか1カ月前のことだった。1年前のCT(コンピュータ断層撮影)検査で初めて、右肺にがんの疑いがある小結節が見つかり、3カ月から6カ月以内の再検査を勧められていた。

 呼吸療法士だったウェーマイヤー氏は再検査の予約をついに取らなかった。息子のニックさんとテネシー・オンコロジー病院の担当医トッド・バウアー氏によると、今春に新型コロナ感染が発生し、ウェーマイヤー氏は感染のリスクを恐れていた。息子たちに免疫システム障害があったことも理由の一つだ。喀血(かっけつ)したため8月に病院へ行ったところ、小結節が転移性疾患になっていたことが分かった。

 医療検査サービス大手クエスト・ダイアグノスティクスのデータでは、複数の種類のがんで新たに発見される件数が今春に激減したことが示されている。3月から4月上旬にかけて、乳がんが発見された患者の数は新型コロナ流行前に比べ週平均で52%近く減少した。クエストのシニア医療ディレクター、ハービー・カウフマン氏はこの減少分について、未診断の患者が多くいる可能性が高いことを意味すると述べた。「がんは休止することなどない」

 デブラ・パット医師はテキサス・オンコロジー病院のエグゼクティブ・バイス・プレジデントだ。同氏の患者の1人、ブレンダ・ハドソンさん(66)は6月、マンモグラム検診を受けるよう家庭医に言われたが、8月まで先延ばしした。乳がんを患った家族はおらず、自分のリスクは低いと思っていた上、新型コロナのことも不安だったという。

 ハドソンさんは「たくさんの医療施設に行く気はしないわ、という感じだった」と語る。

 だが、ハドソンさんの右の乳房に小さな塊があることがマンモグラムで判明し、生検でがんと診断された。化学療法と乳房切除手術、そして放射線治療を受けることになった。パット医師によると、ハドソンさんの予後は良好だが、がんの成長は速い。6月に発見していれば、化学療法は必要なかったかもしれないという。

Categorised in: ご近所の話題