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2020年7月16日

12090:来院自粛で高齢患者に衰え:記事紹介

眼科医清澤のコメント:最近の都内コロナ患者の再増加で来院患者がまた減ってきていますが、そのころから、3か月ぶりくらいで受診して、視力眼圧測定を受ける体力もなく、処方だけを求める患者さんが日に3人ほどみられます。下の記事が言う「外出自粛を求められて自宅に閉じこもりがちとなり、健康を害する事例が顕在化」という「生活不活発病」のようです。コロナに感染しなかったのはよかったが、体を動かさなかったことで体力が大幅に低下している例です。外出の一律的な自粛要請の被害者とも言えるでしょう。老人が近隣の散歩をすることでコロナ感染を広げるとは考えにくかったのではないでしょうか?従来と何かを変えることを世に勧めるときにはその副作用に十分な思いを巡らすことも必要だったようです。

  ーーー記事抄出ーーー

新型コロナウイルス 武田肇2020年5月18日 9時30分

 新型コロナウイルスの感染拡大が、身近な「町医者」を頼りにしてきた高齢の患者に深刻な影響を与えている。外出自粛を求められて自宅に閉じこもりがちとなり、健康を害する事例が顕在化。一方、患者が激減した医院や診療所は経営危機に直面している。

 大阪市の繁華街近くにある病床のない診療所。30代の女性看護師は先月、久しぶりに診察に訪れた高齢の男性患者の体臭がきつくなっていることに驚いた。男性は一人暮らし。外出自粛を守って部屋から動かず、誰とも話さないうちに、体を清潔に保つ意欲をなくしたという。

 筋力が低下して車いすで来院したり、認知症が進んで、話のつじつまが合わなくなったりした高齢の患者も増えた。「ここで誰かと話すことを楽しみにしていた患者が、生きる意欲を失っていると感じる」

 診療所は地元のかかりつけ医として親しまれてきたが、大阪のライブハウスでの集団感染が相次いで発覚した3月、常連の高齢患者に極力来院を控えるように求めた。

 4月の緊急事態宣言を経て、医師が電話で病状を聞き、薬局に処方箋(せん)を送る電話診療で対応。代わりに目立ち始めたのが、高齢患者の身体・認知機能の衰え

 やむを得ずに来院した患者への接し方も今は感染予防が最優先。待合室で他の患者と雑談することも控えてもらっている。看護師は「孫のように接してくれていた患者さんが健康に生きる手助けをできないのがもどかしい」と話す。(武田肇)

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外出自粛に伴う運動不足による健康への影響が心配されている。

運動不足が続くと、心身の機能が低下して動けなくなる「生活不活発病」につながる。生活不活発病は災害時に多発したが、新型コロナ感染拡大の影響で外出自粛が続いた今も、運動不足や体力低下に注意する必要がある。生活不活発病の症状は少しずつ進行していく。

「始めは歩くことが難しくなり、疲れやすくなったりする。次に身体や認知機能が低下するフレイルになり、やがて本当に動けなくなる。日常生活に手助けが必要な状態となり、精神機能の低下も引き起こす 

特に生活不活発病になりやすいのが高齢者。高齢者や持病がある人は、生活不活発病にかかりやすい。心身の予備能力が少ないので、生活スタイルや環境変化により、心身機能が低下しやすい。運動不足による体力低下のスピードは速い。安静臥床では一週間あたり10~15%、3~5週間で約50%の筋力低下が起こるとされる。

予防には:①なるべく動く。②日中ずっと横にならない、③身の回りの片付け、④「安静第一」は思い込み。特に、運動をすることが、生活不活発病の予防のために大切。(下記の参考PDF参照)

対策は:①一人や限られた人数で距離を保ち散歩。②家の中や庭などでできる運動。③家事や農作業など。④座っている時間を減らし体を動かす。

歩ける人は屋外での散歩・ウォーキングが勧められる。

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【参考】新型コロナウイルス感染症への対応について(高齢者の皆さまへ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index_00013.html

注:「生活不活発病」に注意しましょう – 厚生労働省(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10600000-Daijinkanboukouseikagakuka/0000122331.pdf

予防のポイント
○ 毎日の生活の中で活発に動くようにしましょう。
(横になっているより、なるべく座りましょう)
○ 動きやすいよう、身の回りを片付けておきましょう。
○ 歩きにくくなっても、杖などで工夫をしましょう。
(すぐに車いすを使うのではなく)
○ 避難所でも楽しみや役割をもちましょう。
(遠慮せずに、気分転換を兼ねて散歩や運動も)
○ 「安静第一」「無理は禁物」と思いこまないで。
(病気の時は、どの程度動いてよいか相談を)

Categorised in: ご近所の話題