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2020年6月20日

12003:ピカソが描いた「5人の娼婦」のあまりにリアルな姿 末永幸歩:記事紹介

清澤のコメント:視覚に関連したお話です。早速話題の本「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考 をアマゾンに発注しました。この記事にはこの図が出ていませんので、その図は http://www.artmuseum.jpn.org/mu_avinyon.html から借用で、その頁では 「画面左側の女性の横顔は古代エジプト彫刻、中央の2人の顔には、イベリア彫刻、また、グロテスクに歪曲された右の2人の顔には、アフリカ彫刻の影響が見え隠れする。また右手前の女性は背を向けているにもかかわらず、顔だけがこちら側をにらんでいる。 遠近法や明暗法に基づく伝統的な絵画の約束事を根本からくつがえした点で、現代絵画の出発点とされる 」と説明していました

末永 幸歩  (著)

現役の美術教師でもある著者が、中高生向けの「美術」の授業をベースに、「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、「自分なりの答え」を生み出し、それによって「新たな問い」を生み出すという「アート思考」のプロセスをわかりやすく解説している。 https://diamond.jp/articles/-/230290

以下の文章は上記記事から採録:

カメラがこの世に登場したことによって、「目に映るとおりに描く」という従来のゴールが崩れ、「アートにしかできないことはなにか」という問いが浮かび上がってきた時代です。ピカソは、それまで誰も疑わなかったことに疑問を持ちました。

「『リアルさ』っていったいなんだろう?」

ピカソよりもおよそ500年前のルネサンスの時代に、遠近法という明確な「答え」が出ていたからです。リアルさを追求したければ、遠近法の技術を応用すればいいだけのことです。

しかしピカソは、「既存の答え」の延長線上では満足できませんでした。彼は、子どものような新鮮な目で世界を見つめ直し、「自分なりの答え」を探そうとしたのです。

彼は「『1つの視点から人間の視覚だけを使って見た世界』こそがリアルだ」という遠近法の前提に疑問を持ちました。

実際、遠近法が描こうとする世界は、私たちがものを見るときのそれともかなり違っています。

私たちは1つの位置からある対象物を見ているときでも、これまでそれについて得てきた知識・経験を無意識に前提にしています。加えて、そもそも視覚だけを使って見るということもあり得ません。3次元の世界では、つねに五感をフル活用してものごとをとらえているはずです。

そう、私たちは、さまざまな情報をいったん頭に取り込み、脳内で再構成して初めて“見る”ことができるのです。

「半分のリアル」しか描けない遠近法に疑問を持ったピカソは、私たちが3次元の世界をとらえている実際の状態により近い「新しいリアルさ」を模索しました。

そうしてたどり着いたのが、「さまざまな視点から認識したものを1つの画面に再構成する」という彼なりの答えでした。

その結果生まれた表現が、《アビニヨンの娘たち》だったのです。

Categorised in: ご近所の話題