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2020年5月31日

11937:視覚障害者、コロナ禍で不安募る 距離確保「生きづらい」:記事紹介

眼科医清澤のコメント:視覚障害者は、警戒期間中には眼科を受診するにも外出してくれる介助者が得られずに苦労することが多かったそうです。この記事の最後に、バス停で「優しく声をかけてくれた人がいた」という部分には救われる思いをしました。当医院でも、先日は「唇を読んで医師の言う事を理解しているので、マスクは外してほしい」という患者さんが実際におられました。画一的対応ではいけないという例です。

ーー記事採録ーーー

5/31(日) 15:02配信

通勤のため、バスを利用する西田友和さん=25日、東京都江戸川区

 東京など7都府県に宣言が発令されて間もない4月中旬。「ロゴス点字図書館」(東京都江東区)の館長を務める西田友和さん(43)=江戸川区=は、出勤のため最寄り駅からバスに乗った。すいている車内。白杖を使って空いている席を探していた時、乗客の男性にぶつかった。「何すんだよ」。とげのある声が響き、体を押された。これまでも人に当たったことはあるが、以前とは違うピリピリした空気を感じた。

 日本で感染が広がるにつれ、人と人との接触機会を減らしたり、スーパーや飲食店などで間隔を空けたりすることが求められるようになった。西田さんは「バスの男性は、間隔を空けなければと思っているのに近寄られ、反射的に怒りの感情を持ったのだろう」と振り返った。

 中学入学を控えた春休みに網膜剥離になり、手術を繰り返したが失明した。盲学校に転校したものの、現実を受け入れられず不登校になった時期もあった。

 パラリンピックが注目を集め、企業で働く障害者は増えた。多様性や共生といった言葉も市民権を得ている。それでも障害者は特別な存在で、拒絶感を持つ人はいると感じる。「日本ではまだ、障害者が社会で普通に暮らしていることが当たり前だとは思われていない」と西田さん。

 視覚障害者は、手や白杖で触れないと、自分の置かれた状況など重要な情報を得られない。移動の際に他人の肩を借りることもある。

 コロナの経験から、感染防止のために距離を取ることが心理的な距離を生み出し、多様性を受け入れる流れと逆行するのでは―。西田さんはそう懸念する。「新しい生活様式が人と人とのつながりを断ってしまえば、支援を必要とする立場の人間は生きづらくなる」

  ×  ×  ×

 バスで体を押された数日後、バス停の列に並ぼうとした時だった。近くの点字ブロックの上を歩いていると、最後尾とみられる人に体が当たった。「大丈夫ですよ。バスが来たらお知らせしますね」。男性の優しい声が聞こえた。

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